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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七五幕 「ドゥエンデ」
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IS搬入口の扉が爆散し、舞い散る爆炎の中から“何か”が飛来する。
何が起こっているのか状況把握できていなかったユウはそれに不意を突かれ、反対方向の壁へと勢いよく叩きつけられた。びきり、とコンクリートの砕ける音が耳元に響く。幸い衝撃には滅法強く作られた風花である。ユウもこの程度の衝撃には慣れっこであったため大事には至らなかった。
「くっ・・・!?いったい何が――」
と、体勢を立て直そうとした瞬間、空気が動く気配を感じて咄嗟に身を翻す。しかし、横腹に強い衝撃を受けて再びバランスを崩し、再び地面を転がされた。同時に、それが”攻撃”であることを漠然と感じ取ってからのユウの行動は早かった。態と勢いをつけて転がり、腕で撥ねるように素早く立ち上がった。
『――――――――』
「・・・!?」
今度こそ体勢を立て直したユウの目に映ったのは、今まで一度も見たことのない鋼の人型。
異様なまでに鋭角的な脚部、両腕部に装着された2つのブレード。手甲部分と一体化している所を見ると「ジャマダハル」や「カタール」と呼ばれるものと同じ刺突特化の刀剣に似ている。先ほどの衝撃は斬撃ではなかったので、どうやら足で蹴られたらしい。
頭部はなにか大きな被り物をしているかのように人間らしさの欠けた直線的なパーツが幾重も重なって厚みを持ったような独特の形状をしている。何所を見ているのか分からない顔が反って不気味に感じた。
「IS・・・なのか?前の無人機とはずいぶん雰囲気が違うけど、別系統なのか・・・フレームの意匠も見たことの無い型だ」
識別コードは全くの不明。こちらからのコールも完全に突っぱねている。そしてこちらへの敵対行動・・・一瞬最上のまだ見ぬ2号機又は3号機の乱入かと思ったが、それにしては余りにも乱暴すぎる事と集音センサーが拾う最上重工に鳴り響くサイレンが「それは違う」と告げている。
襲撃者。そう考えるしかないだろう。誰が何のために、と言うのは今は考える余裕がない。
敵はこちらを値踏みするかのように仕掛けてこない。コイツの目的がなんなのか、現段階では分からなかった。
ユウは今や世界的な重要人物である。当然ながら常に政府や学園の人間に陰ながら監視され、保護されていると言っても過言ではない。それを潜り抜けての襲撃・・・しかもISを投入してのとなると、非常時中の非常時だ。アリーナの事件以来、ISを用いた襲撃はこれからもあるかもしれないとジョウが言っていたためかそれほど動揺はしなかったが、それでも学園を離れたその日ピッタリに襲撃を受けるとは思わなかった。
こちらの行動がすべて漏れているかのような気味の悪いものを禁じ得ない。しかし、内部でのサイレンがユウにあることを思い出させる。
「いや、そんなことよりも・・・成尾さん!聞こえますか
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