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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七四幕 「社会見学」
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『ああ、あれは余分な機能を省いて風花の新しい翼に組み込まれることになったよ』
「新しい翼・・・ですか?」
聞きなれない言葉にユウは思わず聞き返した。推測するに非固定浮遊部位かそれに準ずるものだろうと見当はついたが、今一確証が得られない。
『小難しい話はあとにしようか。とにかくその翼も、一度“風花弐式”の飛行テストを行ってからじゃないとデータの最適化が出来ないからね』
「・・・そうでしたね。では、さっそく飛んでみます」
= = =
空を舞った風花はゆっくりと高度を上げ、次の瞬間モニターから掻き消えた。
少なくともその場にいた人間たちの目にはそう見えたほどの速度で、バーナーが機体を押し出したのだ。今の所世界で風花にしか搭載されていない”噴射加速”である。しかも―――
「こ、これはスゴイ!アフターバーナーが2つからよりダウンサイズしたもの4つに増設!さらに小型バーナーを腰部に移動させ、残りの姿勢制御を肩、背面、脚部に設置されたフィンスラスターによる微調整を行うことでその速度を増しながらむしろ前よりも安定した速度を実現!!現存するISで間違いなくトップの初速です!!私の目測では最大の欠点であった空中でのバーナーを用いない移動速度も2倍になってます!!・・・といっても元々ドン亀レベルで遅かったので実戦では毛が生えた程度の違いしか生みませんけどね!!その代り下手にコントロールが効くようになっただけに加速中の進路変更による操縦者へのGはむしろ増加しているとお見受けしましたが成尾さん如何ですか!?」
「俺の台詞の8割ほどを奪われたと言っておくよ・・・」
「えっへんなのです!つららは出来る子なのです!唯お姉さまの前では少し不自由なだけで、でもそれは馬鹿ではないのです!!」
ノンストップで最初から最後まで驚くほど正確な分析をしてみせた見学組のつららに成尾開発主任は苦笑いした。当の本人は胸を張ってえっへん!と威張っているが、彼女の目測は全く以て当たっているので見事なものである。彼女の契約はこの風花弐式のテスト終了後に行われる手はずになっている。
社長が直々にスカウトしただけのことはある、か―――そう一人で勝手に納得する。何だかんだで社長である最上景雲とは学生時代からの付き合いで、彼の父が経営する最上重工にも彼に誘われて入社したのだ。技術屋にとって最高の上司とは、自分の腕を買ってくれる上司に他ならない。そんな上司が「この子ならば相応しい」と選んだ子ならば、自分はそれに従うだけである。
『これは・・・確かに、前よりも気を遣って飛ばないと空気抵抗できりもみになってしまいそうですね』
「だろう?だからここで新しい“翼”が必要になるのさ。・・・さて、データは十分取れたから、そろそろ風花弐式を・・・」
『あ、それな
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