暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第七三幕 「貴方の隣に居座る混沌」
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との関わりがあることに実感を持てなかったが、こう言われると「自分は最上の看板を背負う身なんだな」という自覚が芽生えてくる。
「次はつららちゃんと3号機を見て最上に惹かれる人が来るのかな?」
「そうだと良いですね!嬉しいの連鎖です!ネズミ講です!」
「それは違うと思うな!?というかネズミ講は最終的に破綻するからね!?」
間もなくモノレールは海を越えたターミナルへ辿り着く。その先には果たしてどんな“嬉しい”が待っているのか、ユウは待ちきれなくなってきた。
= = =
「はぁー・・・タリィなぁー」
本来なら学生は学校に行っていなければならない朝の9時ごろに街を闊歩する、明らかに学生な一人の少女。つけ爪に化粧、一目で染めたと分かる茶髪。何故そんなに短くするんだと聞きたくなるほど丈の短いスカート。おまけに学校の制服。10人が10人「学校をサボっている不良生徒」と思うであろうその少女は、事実サボリで不真面目な少女だった。
人間は中身で勝負と言うが、その中身が外見から漏れ出ているという事実にはなかなか気付けないこのおバカな少女は、高校の授業を面倒と言うだけの理由でよくサボっていた。いわゆる常習犯という奴だ。彼女の通う学校はさして優良と言える学校ではないので彼女のお仲間も存在するが、彼女は大人数より一人二人でうろつく方が好きな性質だった。
「2限は・・・数学だっけ?めんどいし、その辺のカフェで宿題写すか」
不真面目な人間は自力で勉強をしたりはしない。頭の回るお人よしが問題を解く係で自分は回答を写す係だ。前日に既に友達が解き終わった宿題を借りていた不良少女は2限の授業時間いっぱいをそれに費やす気らしい。彼女の写す宿題は現国の宿題で、その現国があるのは3限。流石の不良少女も友達に借りた宿題を提出期限まで返さないという不義理を働くことには抵抗があるらしい。と―――
「・・・あれ?あの後ろ姿は・・・」
ふと視界に写った自分と同じ年頃の少女の後ろ姿に不良少女はぱったり足を止める。見覚えのあるおさげを凝視した彼女は、その後ろ姿に見覚えがある気がした。あれは・・・そう、宿題を貸してくれた自分の友達の後ろ姿に良く似ているではないか。
しかしそれはおかしい。不良少女の知るその友達は決して自分の様に用事もなく授業をサボるような不真面目な人間ではないのだ。だから見間違いだろうと―――そう思いたかったのだが。
彼女の手に握られている時代遅れの携帯電話、そのストラップが彼女の疑惑を確信に変えた。
そのストラップは彼女がゲームセンターのクレーンゲームで捕り、欲しがる友人にプレゼントした品だったからだ。ストラップには最近巷で人気のIS操縦者“佐藤さん”の試合中の写真がプリントされている(不良少女は知る由もないが、実
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