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トゥルース・サクリファイス
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パターン化されてる。その一、先ず乗り移る。これを達成しないことには意味がない。乗り移る経路は空気中など液体中などを通じたり・・・と様々だ。ただし、空気中の場合はかなり至近距離でないといけない。液体中の場合は直接摂取しなくてはならない。条件は普通だ。だが、こいつの生命力は異常だ。『適した環境』でなくとも人間何人分の人生を生きていけるのかすらわからない。そこはまだ研究段階だ。次に変化させる。さっきも言った通りこいつは宿主の細胞を自分が住みやすいように変化させる。そして、変化させた後はその生物は最早まったく別種の生き物でそれは新しい生物がこの地球上に誕生したといってもいい瞬間だろう。第三に脱出する。これは、宿主を変化させた後に適性がなかった場合の話だ。そうした場合は宿主の体内から脱出する。すると、宿主は中途半端な体のため抜け出すと体のバランスが一気に崩れて・・・死亡する」


 「・・・それでロズミアが?」


 「ああ・・・実際に毒を盛られていた可能性もあるが、その程度だとこの寄生体が除去する。おそらく、既に抜け出していたのだろう。・・・さて、次は変化させることの特徴にいこう。この変化のさせ方は宿主にとっても得が多い。先ず第一に先ほども言った通り毒などのものはすべて無効化する。これは宿主に死なれては困るからという一種の防御反応だな。次に筋力や反射神経などあらゆる面で強化されること。それがあのロズミアのようなものだ。まあ、中途半端で終わったようだが・・・。だが、それでよかった・・・。完成体になっていた場合は手が付けられなかっただろう・・・。完成体になるともはや怪物といったほうが正しい・・・。先日、マウスに試験的に寄生体を投与してみた・・・それがこの結果だ・・・」


 「な・・・!?」


 そこにいたのは怪物だった。
 俺は思わず後じさりする。


 「・・・大丈夫だ。死体だよ。寄生体は全て抜いてある。だからもう復活することはないだろう。それと、この寄生体の特徴で寄生体が残っていたらいくらでもよみがえる。さらに、よみがえるごとに強化されるという厄介なのがある・・・」


 「・・・どうやって殺したんだ?」


 「ああ、だが、逆に弱点はその寄生体にあるんだ。先ほども言った通り寄生体を抜いたら体のバランスが崩れるんだ。それは完成体であればあるほど反動が大きい。もうこの状態となると完全に共存し合っているからだ。・・・以上だ」


 「・・・それで、俺が完成体ってのはどういうことだ?俺もその化け物みたいになるってことか・・・?」


 「いいや・・・わからん・・・。だが、見たところそのような兆候はない・・・。精密検査でもしない限りは分からないだろうが、この病院にはそんな施設はないし、普通の病院に行ったところで体を
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