暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0574話
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 一応修羅に関しては、アルティスがアルカイドに全面的に任されていた筈だ。それが、このギリギリの時になってアルティスに従うのが不服だと訴える奴が出たか? あるいは、ミザルに義理立てするような酔狂な奴でも出たか。
 そんな、ある意味では楽観的な俺の予想は次のアルティスの言葉で完全に裏切られる。

『そんな簡単な話ではない。この転空魔城……いや、お前達の言葉で言えばソーディアンか。このソーディアンの空間跳躍能力とエネルギー遮断能力を司る装置が奥の院にあったのだが……』

 そこで言葉を止めるアルティス。その表情に浮かんでいるのは苦々しげな表情であり、どう考えても良い知らせとは思えなかった。

「おい、まさか……」

 今のアルティスの話の流れから考えると……

『ああ。お前の予想通りだ。ダークブレインとの戦いの余波でかなり損傷が酷いらしい。少なくても、今の状況では転移もエネルギー遮断フィールドを展開する事も不可能だという話だ』
「修理は出来ないのか?」

 思わずといった感じで尋ねるが、アルティスは首を左右に振る。

『技術的な事は全てミザルが担っていたからな。私やメイでも時間を掛ければある程度はどうにかなるかもしれんが、今はその時間が無い』
「……そうか」

 今回の戦いを通して道化師でしかなかったミザルだが、一応その能力には見るべき場所があったらしい。

「レモン?」

 一縷の望みを掛けてレモンへと声を掛けるが、黙って首を左右に振られる。

「幾ら何でも、今まで見た事も聞いた事もないシステムなのよ。把握するだけでどの程度の時間が掛かるか分からないわ」

 幾らレモンでもさすがに無理、か。あるいは魔法球でもあれば可能だったかもしれないが……さすがにホワイトスターの最重要機密と言ってもいい魔法球を持ち歩く訳にも行かない。いや、それ以前に俺が独占していると技術班やら何やらからクレームが来そうだしな。特にエザリアなんかは交渉で疲れ切った身体を魔法球の中で癒しているらししいし。……キブツを使った資源の売買はちょっと早まったか?
 そんな風に思っていると、アルティスの横にテツヤが顔を出して無念そうにしながらも口を開く。

『更に悪い知らせだ。ケネス少将の息が掛かった艦隊がここに向かって来ているらしい。理由は言うまでも無いな?』
「ソーディアンの奪取、か」

 俺の言葉に無言で頷くテツヤ。

『何しろ、今は壊れているとは言っても転移能力やエネルギー遮断フィールドを展開する能力を持っているんだ。欲しがるのも無理はない』
「だろうな。ヘルゲートだけで我慢しておけばいいものを」

 ヘルゲートを占領していたデュミナスが最終的にはソーディアンに来たんだから、恐らく今のヘルゲートは完全に無人だろう
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