出張万事屋、兎が導く魔女の家
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幸福だか分かる?」
「知らないわよ。妖怪いじめじゃないの? というか迷わず鏡あけたわね」
「私にとっての幸福。それはお賽銭が入る事。幸せをくれる妖怪=お賽銭をくれる妖怪。というわけで賽銭よこしなさい」
「帰れ博麗の巫女。あ、ちょ、ま、やめ――」
てゐのもとに来たのは普通のも相談も多く里の人も多かった。それに引き換え知り合いの相談は大半がロクでもなかった。
中々の人数の相談を聞きてゐは疲れていた。中にはいいネタになりそうなものもあったがこんな場所に居続けるのは余り精神的に好ましくない。
そろそろ時間だ。もう少しすれば今日も終わり。そして二日目だから今日で終わりだ。終わりごろになって思えばまあまあ楽しかったと言える。
意外に里の人間からの自分の評判は悪くないのだと知れた。悪い気はしない。それが近くで深く知ってではなく表層だけの、遠くからのものだとしても嫌えるものではない。
たまにはこういうのもいいのかもしれないとそう思う。永遠亭の評判を上げる手助けは出来たのだろうか。
そんな事を思っていると扉が相手誰か入ってくる。これが終わり次第魔理沙のところに行こう。そうてゐは思う。
最後だから少しは気合を入れるかとてゐは姿勢を正し耳を澄ませる。
聞こえてきた声はてゐがとても良く知っているものだった。
「てゐに相談があるんだ」
それはもう片方の部屋で相談所兼何でも屋をしているはずの魔理沙の声だった。
一体どうしたのか。そう思うてゐに魔理沙は万感の思いを込めたような声でそれを告げた。
「客が、来ないんだ」
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