暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep20ウソつきな仮面〜Mask of lie〜
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ら不機嫌そうにぼやいた。

「ごめん」

「セインテストはしゃあねぇとしても、お前はちゃんと憶えていたんだ。それなのに嘘を吐くなんて信じらんねぇ」

シャルロッテの謝罪する姿も見ないでヴィータは続ける。

「えっとなヴィータ。シャルちゃんも反省しとるし、な?」

「甘いよはやて。シャルロッテはあたしらとの約束を破ろうとしたんだ」

“絶対に忘れない”。その約束はヴィータにとっても大切なものだった。だからこそ許せなかった。嘘を吐かれたことが。理由は理解できたとしても、それでも許せなかった。

「フライハイトもこうして頭を下げて謝っているんだ。許してやれ」

「そうよヴィータちゃん。フライハイトちゃんだって嘘を吐きたくて吐いたんじゃないんだから」

「フライハイトの気持ちも察してやれ、ヴィータ」

「そうですよヴィータちゃん。シャルさんだって辛かったんですよきっと」

「そうだぜ姉御。そろそろ許してやってもいいんじゃねぇか?」

八神家一同からの説得にもヴィータはムスッとして答えなかった。悪かったと思いながらも、ヴィータのその態度に少しカチンと来たシャルロッテ。

「ごめんって謝ってるじゃん。このチヴィータ」

ボソリとそう呟いた。普通は聞こえない音量だったが、会議室が静まりかえっていたこともあり、全員にその呟きが聞こえていた。もちろんヴィータにもだ。

「あ? 今なんつった?」

ようやくシャルロッテを見、そして先ほど以上の不機嫌さを以って半眼で睨みつける。しかし今度はシャルロッテが無視を決め込む。

「なぁ? 今、あたしのことをチヴィータっつったろ」

「しっかり聞こえてんじゃん。チヴィータチヴィータチヴィータ」

チヴィータと連呼した後、頭の後ろで腕を組み、口笛を吹くシャルロッテ。

「何であたしがチヴィータなんだ? あ?」

「だって、八神家の末娘のリインに身長超されてるじゃん。プゥークスクス」

右手で口を覆いつつ可笑しさのあまりに噴き出しました、と言った風なポーズを取るシャルロッテ。シャルロッテのその態度に、ヴィータの怒りのボルテージが最高潮に達した。

「上等だコラッ!! アイゼンの頑固な汚れにしてやる!!」

待機状態の“グラーフアイゼン”を胸元から取り出すヴィータ。椅子に右足を掛けたまま“グラーフアイゼン”を起動して、シャルロッテにヘッドを突きつける。シャルロッテも右の中指にはめた“トロイメライ”を起動させようとする。

「やってやろうじゃない! トロイメライ! 久々に私に騎士甲冑を!」

≪了解です。特別モデルの騎士甲冑を起動します≫

“トロイメライ”の言葉に、シャルロッテは「へ? 特別?」と首を傾げ、レヴィが「あ」と、やっちゃった、
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