第三十六話「元気万倍、レイパンマン!」
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。えい!
フラグを視覚化すると頭に生えていた旗を引っこ抜き、地面にたたきつける。これでよし。
フラグは回避された。
「お姉さんはここにいてね。大丈夫、お姉さんには傷一つつけないから」
「まっ――」
何か言い足そうだったお姉さんの言葉を遮り結界を張る。
恩人には受けた恩を倍にして返す。だってレイ君はいい子だもの!
「さぁて、トトちゃん改め空飛ぶ蛇さん。純粋無垢な駒王学園二年生のレイ君は今プンプンです!」
殺られたら殺り返す、億倍返しだ!
キリッとした顔で言ってみる。
「グルルゥゥゥゥゥゥ……ギオオオオオオオォォォ――――――――――ッ!」
「うっさい!」
蛇が生み出した炎塊を腕の一振りでかき消す。こんな塞がれ方をされるとは思わなかったのか、蛇の目に驚きの色が過ぎった。
「出席番号十三番、姫咲レイ。摂取したカロリー消費しまーす。とう!」
ビーボタンで大きくジャーンプ!
蛇との距離は優に二十メートルはあるけど、そんなの関係ねえとばかりに彼我の距離を零にした。
尻尾の先を掴む。大きすぎて握れないため、尾に指を付け根まで埋没させて強引に握り締めた。
「爬虫類は爬虫類らしく、地べたに這い蹲りなさーい!」
三回ほど高速で振り回して遠心力をつけて、地面に向けて投擲!
十数メートルはあるやたらと長く太い体が一本の槍と化して地面に激突する。
濛々と立ち上る土煙。これでは蛇が見えない。
「渇ァッ!!!」
言葉に衝撃波を乗せて煙を吹き飛ばす。蛇は地面に横たわり苦しそうにのた打ち回っていた。
――むぅ、突き刺さんないか。身体が長い上にぐにゃぐにゃしてるから難しいなぁ。
「というか、さっきはよくも殺ってくれたな! 地味に痛かったんだぞぉ!」
脚に刺さった氷柱とか、火傷とか。思い出したらオラ、ムカムカしてきたぞ!
とりあえず、この怒りを拳に宿しましょう。
むんっ、と腕に力を入れると、筋肉が膨張する。
パンクアップによって大胸筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋、上腕筋、腕頭骨筋、前腕筋群が不自然に膨らみ服が破けた。
――あ、お姉ちゃんに仕立ててもらった服が……後で修復しないと。
「これもそれもあれも、全部お前のせいだっ」
もう許さん!
鎌首をもたげた蛇が敵意を孕んだ目で僕を睨む。
蛇の眼前に巨大な魔方陣が三つ並列して展開された。
特大の氷柱の群れ、渦巻く巨大な炎、鋭利な刃と化した旋風。
そ
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