暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep18くろがねの戦鳥 〜AGUILAS〜
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『ティア、ちょっとヤバくない? これ・・・!』

『ちょっと・・どころじゃないわね。かなり、よ』

『かなり、でもないかと。すごく、じゃないですか・・・』

『ど、どうしましょう・・・!?』

後ずさっていく4人。それを見たグラナードが「待てよ騎士エリオ。騎士が背を向けて逃げんのか?」と名指しで止めた。そんな挑発だと丸判りな発言に、エリオは自らを奮い立たせるように咆哮し、“ストラーダ”を構える。キャロは「エリオ君!?」とエリオの袖を引っ張り、戦おうとしているエリオを止めようとする。

「・・・あなた達に聞きたいことがあります」

ティアナが前に躍り出て、そう声を掛けた。それは時間稼ぎだった。なのは達が来るまでの。闇色の炎が縦穴の上まで達していた。なのは達はきっと気付いているはずだと信じて、ティアナはこの時間稼ぎに賭けた。

「話すことはない。ヴォルケンリッターはどこに居る?」

「こちらの話を聞かないあなた達に話すことはありません」

カルドのフルフェイスの兜から覗く瞳がティアナを貫く。ティアナは逃げ出したい衝動を抑え、話を続けようと懸命に立ち振る舞う。その2人の間に割って入るのはルシリオン。彼は「聞きたいこととは?」と深紅の瞳をティアナに向けた。

「っ・・・あなた達は、管理局に勤めて、そして殉職した元管理局員なんですか?」

「・・・何故そう思う?」

ティアナへとカルド・デレチョが聞き返した。すると今度はスバルがそれに答える。

「アマティスタという人はあたしのお母さんで、アグアマリナという人はティアナのお兄ちゃんだから。それに、グラナードとカルド・イスキエルド。エルジアで2人が見せた素顔は管理局員のデータベースにあった。殉職者として・・・載っていた」

グラナードが「まぁあんな完全に見られたらバレるよな、やっぱり」と手を叩きながら笑った。その様子にキャロが「それじゃあやっぱり」と呟いた。すると顔を隠しているカルド隊は兜を取り、グラナードも自らフードを取った。

「その通りだ。俺たちはかつて管理局に勤め、そして任務中に殉職した亡霊」

ココアブラウンの髪をオールバックにした30代後半と思しき男性がそう告げる。彼はカルド。生前の名はガウェイン・クルーガー。シグナムによってその生を、未来を奪われた局員。

「俺たちはヴォルケンリッターへの復讐のために」

スキンヘッドの二十代後半と思しき男性。彼はカルド・デレチョ。生前の名はジョシュア・エルグランド。ヴィータによってその命を奪われた局員。

「この手で必ず奴らを叩きつぶす」

赤色がかった茶色の短髪に黒色の瞳をした青年。彼は報復せし復讐者の左腕カルド・イスキエルド。生前の名はジータ・アルテッツァ。“闇の書”暴走時に死亡した。

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