暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep16氷神 〜Ancient Empress〜
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オとルシリオンが1度は展開した、六角形の魔法陣。ソレを足元に展開させたハーデを中心に、目に見えるもの全てが凍りついていく。抉れた地面も、212部隊も、車両も、砲撃も、大気も、何もかもが凍っていく。

(違う! これは魔法じゃない!!)

全力で駆ける自分のすぐ後ろにまで冷気が迫り、地面を凍結させていくその様子を見たレヴィはさらに走る速度を上げる。息遣いが荒い。心臓が早鐘を打つ。疲労で身体が重い。それでも自分たちのために速度を決して緩めることなく走り続けた。

(もう少し・・・!)

迫る冷気のスピードが遅くなっていくのを確認したレヴィは、広場を出れば逃げ切れると確信した。そして広場から抜けたところで転倒。ヴィヴィオを下敷きにしないようにレヴィは身体を捻って自分の身体をクッションにする。
仰向けに倒れたままレヴィは肩で息をし、何度も咽る。ヴィヴィオとルーテシアが「レヴィ!」と泣きそうな表情で叫んでいるが、無茶が重ねたことで意識が徐々に落ちていっているためレヴィには聞き取れない。

(・・・魔法・・・じゃない・・・。間違い・・・なく・・・・“魔術”だ)

そう思ったところで、レヴィの意識が完全に途絶えた。

・―・―・―・―・―・

「これは・・・!」

フェイトが広場へ到着したときには事はすでに終わっていた。1.6km四方の広場の7割強が凍結され、周囲に強烈な冷気を放っている。そして212部隊の面々や車両はまるで氷塊を掘って作ったオブジェのようなものとなっていた。すぐさま応援に来た別の地上部隊に、氷漬けになった隊員たちの治療の処置を指示する。

「フェイトママ!」

「ヴィヴィオ!」

フェイトがヴィヴィオとルーテシアとレヴィの姿を捜していると、ヴィヴィオの方から声を掛けてきた。フェイトはフラついたヴィヴィオへと急いで駆け寄る。

「フェイトママ。ルールーとレヴィが・・・」

ヴィヴィオは事のあらましを話しながらフェイトを、ルーテシアとレヴィを休ませている場所へと案内する。フェイトがヴィヴィオに案内された場所は、広場の外周に設置されているベンチだった。ベンチで横にされているルーテシアとレヴィ。今は静かに寝息を立てて眠っている状態だ。ヴィヴィオもフェイトが来たことで緊張の糸が切れたのか、フェイトにもたれかかるように眠りについた。

「ヴィヴィオ!?・・・・お疲れ様、ヴィヴィオ、レヴィ」

ルーテシアとレヴィを担架に乗せて緊急車両へ運んでいた女性隊員たちに、「この子もお願いします」とヴィヴィオを預ける。発車する緊急車両を見送ったフェイトは現場指揮を始めた。

・―・―・―・―・―・

『――ということで、氷漬けにされていた212部隊は全員一命を取り留めました』

はやてのデスク上に展開さ
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