暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep16氷神 〜Ancient Empress〜
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にへたり込んで、ドサッと仰向けに寝転がった。

「うぁ〜、目が回ってる〜」

「大丈夫? ルールー」

「なんとか〜」

いつの間にやら意識を回復していたルーテシアは、ヴィヴィオに肩を貸してもらってゆっくりと歩いて来ていた。その様子にレヴィは「良かった、本当に・・・」涙を湛えて、ルーテシアの無事を喜んだ。

「レヴィも、お疲れ様。・・・勝ったんだね、ルシルさんに」

「ん。おかげでボロボロだよ」

「本当にね」

レヴィの隣に座ってすぐにルーテシアも仰向けに寝転び、ヴィヴィオも「うぁー、もう歩けない〜」と寝転がった。そして疲労からか元の姿に戻り、すぐに眠ってしまった。ヴィヴィオの寝顔を見ながらルーテシアとレヴィは管理局が来るのを待った。
それから少しすると、待ちに待った管理局車両のサイレンの音を耳にしたレヴィは、「これで何とかなればいいなぁ」と首だけを動かし、力なく倒れているルシリオンを見つめながら呟いた。

・―・―・―・―・―・

「うそ・・・サフィーロが、あのルシルが、負けた・・・。やっぱり、延命処置(リミッター)のレベル1だと彼の本領は・・・発揮できないのですね」

ハーデはベッドの上で苦しそうに胸を押さえながらルシリオンの敗北に驚愕。しかしその原因が自分の延命処置ということを知っているため、彼女は心の内で自分を責める。

【・・・ルシ――サフィーロ! 聞こえまずか? サフィーロ!】

ハーデが“テスタメント”幹部独自の回線による念話で呼びかけるが、ルシリオンからは一切の返答がない。彼女は両手で顔を覆い隠し「完全に意識が落ちてる・・・」と悲しそうに小さく呻いた。
それから延命処置(リミッター)のレベル1を再開させ、自分の身体を数分とかけて万全へと持っていく。2日間寝たきりだった身体の調子を確認してストレッチ。そしてクローゼットの中に納められていたスーツを手に取る。
スーツを取った際にソレに引っかかりパサッと落ちたある衣服。それは管理局の制服だった。ハーデの肩書の1つには管理局員というものもあった。しかし彼女が“ミュンスター・コンツェルン”のCEOということは管理局内では誰も知らない。何せ彼女は決して表舞台には出ずに、CEO代行を表舞台へと送っているからだ。

「・・・」

ハーデは管理局の制服をクローゼットに掛け直し、慣れた手つきでスーツを身に纏っていく。そして「ふぅ」と一息ついて、どこからともなく“テスタメント”幹部の証である白コートを取り出し纏う。
それから女性としての身体のラインを隠すための白マントを取り出し、羽織る。白マントの中に隠れた右手には、いつのまにか赤い本“ディオサの魔道書”があった。

「私の大切なルシルを早く助けにいきませんと・・・。待っていてくださいルシ
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