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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14束の間の再会 〜Father and Daughter〜
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コートを纏っていた。
ヴィヴィオ達に向けられた視線には先程までの優しい感情はなく、ただ敵意のみが含まれていた。これはやるしかない、とレヴィは意識を警戒モードから完全に戦闘モードへと切り替える。

「高町ヴィヴィオ、アルピーノ姉妹を危険因子と認定。マスターより戦闘許可・・・受諾。・・・すまないが君たちをこの場で撃墜する」

フードを被りつつそう宣告したルシリオンは、再び“テスタメント”のサフィーロへと戻った。ヴィヴィオの表情が泣き顔に歪む。せっかく取り戻したと思ったルシリオンの記憶。それがまた失われ、敵として自分たちに立ち塞がった。

「ヴィヴィオには戦わせられない。離れてて」

「ここは年長者に任せなさい!」

レヴィとルーテシアの瞳が睨み据えるのは、再び敵となったルシリオン。レヴィは小さく「行きます」と囁き、トンッと地面を蹴った。

――瞬走壱式――

その瞬間、レヴィはルシリオンの背後へと回り込んでいた。それは目に留まらぬ高速移動魔法。シャルロッテ独自の歩法“閃駆”と、フェイトとエリオの使うソニックムーブを彼女独自に混成した術式だった。

「な・・・っ!?」

ルシリオンが背後に回り込まれたと気付くが、すでに手遅れ。右足の強烈な踏み込みの後、レヴィの右拳が残像を引きながら一直線にルシリオンの背中へと突き刺さる。

「でぇい!」

――瞬閃 牙衝撃――

ドゴン!!と普通の殴打では決して出ないような音が生まれた。ルシリオンの身体が大きく反り返る。が、レヴィの攻撃はそれで終わりではなかった。神速の拳打・瞬閃牙衝撃は、ヒットしたと同時にそのまま対象を殴り飛ばす攻撃だが、レヴィはそこにさらに追撃を仕掛ける。

――紫光破(ハーツイーズ・ストライク)――

背中に突き刺さるレヴィの右拳の先端からすみれ色の近距離用砲撃が放たれる。人が居ないことを良いことに、レヴィはそれなりの本気で砲撃を撃ちこんだ。ゼロ距離で撃たれた砲撃の直撃を受けたルシリオンが吹き飛ぶ。寂れた広場に粉塵が舞い、ヴィヴィオはケホッケホッと咳き込んでいる。

「レヴィ! いくらなんでもそのコンボはやり過ぎ!!」

「倒すんじゃなくて止めることが目的だよ!」

ヴィヴィオとルーテシアが広場の地面に大きく穿たれた穴を見て、やり過ぎだと窘める。しかしレヴィは何も答えず、自らの右拳を何度も開閉させつつルシリオンの吹き飛んだ場所から目を離さない。

(今の手応え・・・。少し試してみるか・・・)

レヴィは2人に「これから何が起こっても文句なし」と告げ、呆れるルーテシア、それにヴィヴィオが反論しようとするのを軽く無視して弓を引くような構えを取る。粉塵の中から自分に放たれ続ける敵意。レヴィは粉塵の奥から光が漏れたのを視認。

「おっ
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