暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14束の間の再会 〜Father and Daughter〜
[6/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
くルシリオンを見て、そう疑念を抱く。元が神秘そのものでもあった“大罪ペッカートゥム”だったレヴィだからこそ判る違和感。ルシリオンという存在が歪んでいる。レヴィはそう感じた。

(5年前も界律の制限による弱体化ってやつでも歪んでいたけど、今回の歪みはハンパじゃない。無理やり力を抑え込んで・・・ううん、抑え込まれている感じ。それに、何処かに自分の力を流してる・・・?)

レヴィはルシリオンの様子を見て思考が乱れるのが判り、すぐに思考を切り替えるよう努め、今やるべきことにだけ集中する。
そしてルシリオンが誰ひとりとして居ない寂れた広場へと入っていったのを確認した。レヴィは遠距離射程バインドの術式を用意。ルシリオンが立ち止まったのを確認して、彼女オリジナルの高速バインドを発動した。それは見事ルシリオンを捕えることに成功。しかし心の内は嬉しさよりも憐みの方が強かった。

「ルシリオン、ちょっとだけ話をしようか『ヴィヴィオ、ルーテシア。捕縛成功。来て』」

口ではそう告げ、念話ではヴィヴィオとルーテシアに広場まで来るように告げる。少し離れた場所から2人が駆けてくる足音を耳にしながら、一切ルシリオンから視線は外さない。

「・・・何者だ?」

ルシリオンが捕縛されたまま、レヴィに対して何者かを尋ねた。その問いを耳にした彼女は眉を顰める。

(わたしのことを憶えていない? 成長したわたしだから判別できないのか、それともペッカートゥムとかのことすらも憶えていないのか・・・)

腕を組んだままのレヴィは“界律の守護神テスタメント”・第四の力ルシリオンに関しての情報を知りうる限り思いだす。世界の意思“界律”によって呼び出される最高位の抑止力“界律の守護神テスタメント”の中でも最強として座する一柱。死亡する前に“神意の玉座”と契約を交わし、人間として生きている状態のまま守護神となった不完全な存在。

(ルシリオンが不完全な守護神、そこに何かヒントがある・・・? それ以前に界律に呼びだされて宿敵(アポリュオン)の情報を失うなんて聞いたことない。わたしが知らないだけかもしれないけど、でもそんなことって・・・)

「レヴィ」

ヴィヴィオに声を掛けられ、レヴィは一度思考をカットする。

「君は・・・高町ヴィヴィオ」

ルシリオンはやはり管理局が関わっていたかと思った。視線をレヴィとルーテシアへ移して「君たちは管理局員か?」と尋ると、レヴィはその問いに「局員なら単独で行動せずに仲間を呼んでから動く」と溜息を吐きながら答えた。ルーテシアは内心で、ま、嘱託だけどね、と嘯く。

「さて、ルシリオン。窮屈かもしれないけどそのままのカッコで話をしてもらう。まず1つ。わたしの名はレヴィ・アルピーノ。元は許されざる嫉妬レヴィヤタンって名前だった
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ