暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14束の間の再会 〜Father and Daughter〜
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の話へと戻す。
「あとでディアマンテのところにも送りますが、次は広域指名手配を受けた違法魔導師集団の捕縛をお願いします。民間人だけでなく交戦した管理局員からすでに犠牲が何人か出ていますので、少し急いでほしいですね」
ルシリオンの前に、違法魔導師集団の情報が映し出されたモニターが展開される。それは管理局の捜査資料だった。ハーデは、管理局のデータベース、しかも事件の捜査資料を手に出来る立場にいた。
“特務六課”設立やエルジア紛争の陰の支配者“オルキニス・オルカ”のこともこうして手に入れていた。ルシリオンは情報を頭に叩き込んだ。いつどこで遭遇しても構わないように。
「状況によっては、私の管理下にある魔導兵器産業廠のいくつかに開発させておいた、試験運用済みの“空軍”の使用も認めますから」
ハーデは「言いくるめるのも苦労したんですよ?」と苦笑した。彼女の持ついくつかの肩書の1つに、管理世界では有名な“ミュンスター・コンツェルン”の、決して表には出ない若きCEOというのがある。
未開世界の開拓などの第一次、魔導端末開発などの第二次、次元船運航などの第三次、それら全ての産業をまとめ上げている巨大財閥。
中でも“ミュンスター・コンツェルン”を有名としているのが、時空管理局運営への出資だ。“テスタメント”のリーダーが、敵対する組織である時空管理局運営の大半を賄う出資者ということだ。“テスタメント”の後ろ盾は正しく管理世界において最高とも言えた。
彼女たちが本拠地としている“オムニシエンス”の発見・調査もまた彼女の“ミュンスター・コンツェルン”からの出資。そのため“オムニシエンス”の管理権限を彼女は手にしていた。だからこそ遺跡のあった北半球とは正反対の南半球に本拠地を構えることも容易かった。
「今日はありがとうございます」
モニターが消え、ハーデはルシリオンへと礼を告げた。それはつまり、用はもうこれで終わり、ということだ。ルシリオンはそれを察し、立ち上がってハーデの寝室を後にしようと身体を扉へと向ける。
「あ! それと最後に1つ」
「なんでしょう?」
「・・・私たちを捕まえようとする特務六課。これからも油断しないように。なるべく情報は流しますから、常に気を配っておいてくださいね」
「・・・了解しました。それではこれで」
ルシリオンが扉を開け、ハーデの寝室を出ていった。ひとり残ったハーデは上半身を起こし、右手を寝室の片隅にあるデスクに伸ばす。するとそれを合図としたかのようにすぐに彼女の元に“赤い本”が飛んできて、そのまま彼女の右掌の上へとストンと収まった。
凝った薔薇の装飾のヘッドボードに背を預けたハーデは、伸ばした両脚の上に“赤い本”を置いてページを開く。開かれたページにはビッシリと文字や模様などが記さ
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