第一章 ジュエルシードを巡って 〜海鳴 P・T事件〜
最終話 決着 そして航海者はカケラを渡る
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人の娘に、こんなに愛してもらえるなんてな」
誰にも聞こえない声で呟く。ああ、羨ましい。一人じゃないってのは
テスタロッサはプレシアに向けて、手を伸ばす
「フェイト・テスタロッサの本当の気持ちです」
プレシアは、俯き
「くだらないわ...」
魔法陣を広げ、ジュエルシードの輝きが大きくなった
「....なんでだよ、プレシア・テスタロッサ!」
俺はプレシアに向けて声をあげる。だが無視されてしまう。揺れはさらに大きくなった
「分かった。フェイト・テスタロッサ!」
どうやらもう時間が無いらしい。クロノがテスタロッサに声をかける、しかしテスタロッサは動かない
「フェイト!!」
「待て、もう少し待つんだ」
多分、テスタロッサは聞こうとしているのだろう。親の最後の言葉を
「私はいくわ。アリシアと共に」
「母さん...」
プレシアはアリシアの入ったポッドに近づく
「言ったでしょう。私はあなたが大嫌いだって」
プレシアはテスタロッサを見る。だが、そこに込められていたのは今までの憎悪ではなかった
それは、後悔と懺悔が混じっていた
「プレシア、馬鹿、いくなよ」
だが、無情にもプレシアの立っていた場所は崩れた。テスタロッサが追おうとするも落下物に阻まれる
これじゃ、悲しすぎるだろう
きっと最後に気がついたんだ。自分の過ちに
報われなさすぎるだろ....
その時、奇跡は起きた
ある人は言った。奇跡は待つものじゃない、起こすものだと
何かが光った気がして、上を見た
そこにはテスタロッサそっくりの姿をした魂がいた。いや違う。あれはアリシアなんだ!
最後の最後でプレシアの意思がアリシアに届いたんだ!
プレシア、俺が出来るのはこれ位だ。せめて、最後に少しは救いを
俺はアリシアの魂と、死ぬのが確定したプレシアの魂を小さいゲーム盤に招いた
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「ここは....」
「最後に用意させてもらった。時間は少ないがな」
「あなたは...あの時の...」
俺とプレシアは今、向かい合っている。辺り一面は草原だった
「私は、落ちて行ったはず...」
「ああ、あそこは虚数空間、いくら俺でも介入できない。だから魂だけを招かせてもらった。気がついたんだろう?過ちに」
プレシアは頷いた。その顔にあったのは後悔
「私は、フェイトにひどいことを...もっと早く気がつければ...」
「そうだな。こんな事にはならなかったかもしれない。でも、貴方の狂気が無ければ生まれなかった命だ。それはフェイトに課せられた運命とも言える」
プレシ
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