第一章 ジュエルシードを巡って 〜海鳴 P・T事件〜
最終話 決着 そして航海者はカケラを渡る
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動させる
それを止めようとクロノ達が向こうへ向かおうとする。だが、俺はまだやるべきことがある
「言いたいことはそれだけか?」
[なに?]
テスタロッサ、よく聞いていてくれ
「確かにあんたはすごいよ。自分の娘が死に、それを認められず蘇生させようとした。ああ、あんたの娘は幸せもんだな。ここまで愛されているなんて」
プレシアは何も言わない。ただ着々と準備を進めていく
「だが、徹底的な間違いをあんたは犯した」
[....ええ、そうね。だってそこにいるのはアリシアじゃないわ]
「いや、そのプロジェクトは成功だよ。ある面においてはな。ここまで完璧な人を造った、それは凄い事だ。誰にだって出来るような芸当じゃない。素直に脱帽する」
プレシアは手を止め、こちらを見る
「だがな、それでは蘇生など出来はしない。いや、訂正しよう、もし、器だけを用意する目的なら成功だ。だが、間違えているんだよ、根底から」
[なんですって?]
プレシアが睨んでくる。こちらも睨み返した
「よく聞けよ。蘇生の秘技、すなわち反魂を行うにはな肉体を作るだけじゃダメなんだよ。いいか、そのアリシア・÷テスタロッサの魂は一つだ。確かにテスタロッサの素体はそのアリシア・テスタロッサの肉体と同じだろう。記憶も同じだろう。だが魂が違う。魂が違うのならそれは別人だ。アリシア・テスタロッサになる訳が無い」
[うるさい....]
「それに、そこにあるのはなんだ?それは唯の死体だ、魂なんて残ってはいない。なのになんで残してある?死んだのが認められないのなら居るべきはそのポッドの中じゃない、ベッドにいるべきだ。だが、そうしてるのならばお前はアリシア・テスタロッサの死を認めてる訳だ。ならばその娘の魂が戻ることはないよ」
[うるさい......]
プレシアは拳を握りしめて、震えている
[私はアリシアを蘇らせるのよ!絶対に!!]
「いい加減に認めろ!死んだ人間は戻ってこないんだよ!」
[うるさいうるさい!あなたに何がわかるの?アリシアを、大切なものを失った悲しみが、たったそれだけしか生きてないあなたが。わかるというの!]
「てめぇこそ分かるのかよ!親友を、俺を理解してくれた人間を失い、何百年と過ごしてきた人の気持ちが!」
俺は思わず魔術師の姿になってしまった。そう似ていたのだ、俺とプレシアは。かつて俺も大切な親友を失い、生き返らせようと模索した。しかし、無理だった。何百年とかけたが、それでも無理だった。
[うるさいうるさいうるさいうるさい。もういい、私はアルハザードに行くのよ!]
そこで、モニターは切れた
「蒼炎....」
「蒼炎くん...」
クロノとなのは何か言いたそう
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