暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep13テスタメント考察〜Interval 1〜
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「予想外に楽しませてもらった礼だ。しっかりと受け取れ!!」
「キャロぉぉぉぉぉッ!」
――穿たれし風雅なる双爪――
グラナードの高らかな声の後、フォヴニスの両ハサミから放たれる翠色の砲撃。それが一直線にボロボロになっているキャロとフリードリヒへと向かう。エリオはギリギリ射線から逃れているにも関わらず、キャロを護るという想いで砲撃の前に立ち塞がった。
「エリオ君!?」
「僕が護――」
砲撃がエリオとキャロとフリードリヒを飲み込んだ・・・かのように見えた。だが実際は直撃することなく、彼らの両脇を通り過ぎていっただけだった。しかしそれでも十分過ぎる脅威。彼らを挟むようにして通り過ぎていった砲撃が巻き起こした衝撃波で、エリオとキャロとフリードリヒは上空へと吹き飛ばされ、地面へと叩きつけられた。
それで終わりだった。エリオもキャロもフリードリヒも、もうピクリとも動かなくなった。
・―・―・―・―・―・
ズドン!と鈍い音が響く。それと同時に「かはっ」と呻きを漏らすスバル。アマティスタことクイントの“リボルバーナックル”の一撃をまともに受けたことによるものだ。
「スバル、今のくらいは避けなさい」
「なん・・・で・・・お・・・あさん・・・?」
腹部を左手で押さえながらも立ち上がるスバル。しかしその目には力が無い。幼い頃に死に別れた母親と戦わなければならないという現実が、スバルの戦意を根こそぎ刈り取った。
「あなたは自分の、管理局員としての役目を果しなさい・・・!」
クイントは疾走し、スバルへと急速接近する。スバルは無意識に構えをとって反撃に転じようとするが、しかし心がそれを邪魔する。かつて洗脳を受けた姉ギンガとの戦闘とは違い、間違いなく自身の意思で戦っている母・クイント。それがスバルの戦意を挫き、動きを鈍らせていた。
「お母さん!」
「私たちを止めて見せなさい!」
クイントの“ローラーブーツ”を装着した右足によるハイキック。スバルは無意識にも避けられると瞬時に判断するが。
――ウイングロード――
藍色のウイングロードがスバルの左顔面を通過点として頭部後方へと伸び、“ローラーブーツ”を加速させるレールとなる。急加速したハイキックを紙一重の差で左腕で止めるスバル。クイントは「うん」と満足そうに頷くが、すぐさま次の一手を講じた。
「くあ・・・!?」
スバルの下顎への左足による蹴打。トンッと左足で地面を蹴り、クイントはスバルの下顎へと爪先の蹴りを入れた。スバルがその場でバック宙する。そのまま地面に叩きつけられそうになるのを、クイントが受け止めそっと地面に寝かせた。横たえられたスバルは完全に気を失っていた。
・―・―・―・―・―・
――クロスファイアシ
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