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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12戦天凍らすは涙こぼす天使〜Ghost of Princess〜
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我の愛すべき主に触れるな――
メノリアが再び攻撃を無効化する力を使う。
――トライデントスマッシャー――
なのはとは反対となる位置から、フェイトが間を開けずに砲撃を放つ。メノリアの展開した不可視の2つの壁に、桜色の砲撃と黄金の雷光が衝突する。そして、がら空きとなっているトパーシオへと複数の誘導弾が迫り・・・
「っ!!」
全弾直撃した。それと同時にメノリアの不可視障壁も消え、砲撃の行く手を塞いでいたものが無くなったことで、砲撃が一直線にトパーシオへ吸い込まれ・・・着弾した。巻き起こる大爆発。濛々と上がる爆煙に覆われるトパーシオとメノリア。
なのはとフェイトは爆煙の下方に注意する。アレだけの砲撃の直撃を受けたトパーシオとメノリアが気を失っていると思っているからだ。気絶していれば飛行できずに落下するしか無い。それを助けるために、2人は注意する。だが強烈な魔力の波を感じるなのはとフェイト。
――
衝雹爆雨
(
グラニッソ・ボンバルデオ
)
――
「「っ!!?」」
≪Flash move≫ ≪Sonic Move≫
なのはとフェイトはそれぞれ高速移動魔法を発動し、頭上から降り注ぐ大粒の雹を回避していく。直撃を受けて気絶している、と思ったのは間違いだったと2人は思う。
晴れていく煙の向こう。そこには、白コートは無く、素顔を晒している1人の少女が居た。明らかに先天的な色ではない虹色に輝くストレートのセミロング、何故か涙を流す両の瞳もまた虹色に輝いている。
その虹色の髪と瞳は、彼女の最大戦力たる“悲哀の天使メノリア武装”の影響だ。
纏う服装はメノリアの物と全く同じ、戦場においては場違いな純白のウェディングドレス。そして彼女の背からは、メノリアとは違うアイスグリーンに輝く高さ4m・幅が15mはある幾何学模様の翼が広げられていた。
「「ユニゾン!?」」
なのはとフェイトが驚愕する。しかしそれはユニゾンではない。カルド隊の“業火の眷属ゼルファーダ武装”と同じものだ。“テスタメント”の一部の幹部たちが使役する最大戦力。それが“武装形態”。
「事前情報以上の戦力・・・。甘く見過ぎてた」
トパーシオの涙を流す虹色の双眸が、なのはとフェイトに向けられる。正直、2人は今のトパーシオを相手に真正面から戦って勝てるとは思えなかった。ヒシヒシと感じる魔力と敵意と威圧感。ウェディングドレスを纏った可愛らしく背伸びしたような少女だが、それは所詮外見だけ。
「メノリア、術式バックアップ」
トパーシオの足元に、半径10mはある巨大な魔法陣が展開される。そのデザインは、昨日ルシリオンが散弾砲を使用したときに現れたものと同じだ。正四角形の中に雪結晶、4方の角から伸びるひし形の模様、それを囲む2重の六角形のライン。
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