暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12戦天凍らすは涙こぼす天使〜Ghost of Princess〜
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らにするか迷いたじろぐ。そんな彼女を護るのがメノリアだった。背後から抱きつくように前屈みになり、綺麗な瑞々しい桃色の唇を開いた。

――我の愛すべき主に触れるな――

声にならない言霊を告げる。なのはの放った砲撃が見えない壁に防がれる。

≪Sonic Move≫

フェイトが一瞬でトパーシオの真下に移動し、ライオットブレイド形態の“バルディッシュ”を横一線に薙ぐ。トパーシオより先にメノリアがそれに気付き、黄金の刃を止めるために右腕を伸ばす。

「メノリア!?」

「素手で受け止めた!?」

“バルディッシュ”を右手でしっかりと受け止めているメノリアの手からバチバチッと激しい火花が散る。しかしそれでも涼しい表情をヴェールの奥で浮かべ続ける。フェイトは素手で止められたことに驚愕するが退こうとはしない。親友の攻撃が来るまでは。
だが少しずつライオットブレイドの刀身にヒビが入る。フェイトも必死に耐えるが、メノリアの力は異様に強く、次第に押され始める。
トパーシオがフェイトへと右手を翳す。彼女自身の有する攻撃の前兆だ。フェイトの目が見開かれる。この至近距離での直撃は、即撃墜に繋がると感じ取っているからだ。

「『フェイトちゃん!!』エクセリオン・・・バスタァァァーーーーッ!!」

待ち望んだなのはからの合図。フェイトは安堵を顔には出さずに“バルディッシュ”のライオットブレイドを消し、メノリアからすぐさま離れる。掴んでいた魔力剣ライオットブレイドを突然失ったメノリアは体勢を崩してしまうもすぐさま体を起こし、トパーシオへと迫る砲撃に対応する。

「メノリア! 防御!!」

――我の愛すべき主に触れるな――

ギリギリで防御に間に合う。起こる爆風でメノリアのヴェールが吹き飛ぶ。トパーシオもまた爆風で体勢を崩し、脱げそうになるフードを押さえる。

≪Restrict Lock≫

≪Ring Bind≫

「っく!」

それを最大の隙として、なのはは自身の誇る最高の強度を持つ拘束魔法、レストリクトロックをトパーシオに掛ける。そしてフェイトはメノリアへとリングバインドを仕掛けたが、どういうわけか拘束できない。疑問の表情を浮かべるなのはとフェイトだが、すぐさま緊張の面持ちへと変化する。

「この程度で・・・! メノリア!!」

トパーシオが叫ぶと、メノリアが拘束魔法へと手を伸ばし引き千切ろうとする。何の抵抗もせずに引き千切られていく拘束魔法を見て、なのはとフェイトは拘束不可能と判断して、仕方なく撃墜を決意する。

――ストライク・スターズ――

なのはの特大砲撃が放たれる。砲撃に追随していく複数の誘導弾による多弾攻撃。トパーシオのフードに隠れた目が見開かれ、「メノリア!」と再び叫ぶ。

――
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