暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12戦天凍らすは涙こぼす天使〜Ghost of Princess〜
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きつけていた大剣をそっと離す。そのまま踵を返し、シャマルとザフィーラに背を向ける。
「あの!」
「来るな! これ以上は耐えられない・・・!」
追い駆けてこようとしたシャマルへと怒鳴るイスキエルド。シャマルはビクッとし、足を止める。ザフィーラはシャマルを護るように2人の間に割って入った。
「次に会ったとき、我々カルド隊は、必ずお前たちヴォルケンリッターに復讐の鉄槌を下す。だがもし、このまま俺を追ってくるというのであれば、今殺される覚悟で来い」
イスキエルドの身体が薄れて消えた。シャマルはその場にペタリと座り込んで、両手で顔を覆った。決して消えることのない罪。たとえ当時の主の命令とはいえ、その手で刈り取ってきた幾つもの命。それらが今、守護騎士たちを責める罪の杭として追い詰めていく。
「ねぇザフィーラ。私たちは、どうすれば・・・どうすれば死ぬこと以外で、彼らに許して・・・もらえるの・・・?」
「・・・我らの罪は決して消えぬ。この身が終焉を迎えるその時まで、犯した罪と奪った命を背負って生きていくしかないのだ、シャマル。セインテストのように。逃げ出さずに、ずっと命が続く限り・・・」
ザフィーラが座り込んで泣き続けるシャマルへとそっと寄り添った。
『シャマル先生! なのはを・・・なのはを助けてください!』
シャマルとザフィーラの目の前に展開されたモニターには、顔を青くして気を失っているなのはを支えたフェイトが映っていた。
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