暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12戦天凍らすは涙こぼす天使〜Ghost of Princess〜
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空に破片が舞い散る。激痛に歪んだ表情のなのはの両肩には、細く螺旋を描いた氷の杭が突き刺さっていた。
バリアジャケットの袖が鮮血の赤に染まっていく。フェイトは叫び、痛みに耐えるなのはの元へと急ぎ、その身体を支える。フェイトはなのはの現状を信じられず、トパーシオのことをつい意識外へと追いやってしまった。
「エースオブエース。管理局に入ってからの任務中に於いて撃墜された回数は僅か1回。無敵のエース、無敗のエース、不死身のエース。すごいですね、わたしとは大違い。ですが、不死身のエースというのは、戦場に長く居過ぎた人の過信に過ぎません。あなたのことを言っているのですよ、エースオブエース」
治まった吹雪の中から姿を現すトパーシオはなのはのことを称賛し、また否定する。対するなのはは、フェイトに支えられながら“レイジングハート”のリカバリーを行っている。なのははフェイトに「ごめん」と苦しげに告げ、フェイトは謝らないでという意味を込め、首を横に振った。
「これ以上の妨害となれば、撃墜された回数が今日で2回目になりますよ、高町なのは一尉」
――
悪魔の角
(
ディアブロ・クエルノ
)
――
それはトパーシオがなのはを撃墜するという宣告だ。それと同時に、なのはの両肩を貫く螺旋状の氷の杭と同じモノが7発、なのはとフェイトの視界に入らない位置に展開された。
(どうする・・・? なのはを庇いながらだとあの子の攻撃に対処しきれない・・・!)
フェイトは必死に思考を巡らす。トパーシオからの攻撃は見えなかった。そして現状戦えるのはフェイト唯ひとり。なのはは両肩を負傷しまともに戦えない。圧倒的な魔力。見えない程に速い攻撃。神秘を有するかもしれない敵。速さでどうにか出来る相手なのか、とフェイトは少し弱気になってしまう。
「私は大丈夫だから。だからフェイトちゃん、もう少し頑張ろう」
「なのは!? ダメだよ! かなりの深手なんだよ!」
今もなおなのはの両肩に刺さる氷の杭を見て、フェイトはなのはの無茶を止めようとする。なのははまた「大丈夫」と言うが、失血の所為か両腕が震えている。
それ以前に刺さっているのが“氷”の杭というのにも原因がある。体内が直接冷やされ、筋肉や血管などの細胞にダメージを負わせていく状態。フェイトは、これ以上なのはを治療せずに放っておくのは危険だと判断した。
「トパーシオ。私たちの負けで良い。だから、だからなのはを治療に行かせて」
「フェイトちゃん!?」
「・・・いいですよ。元より戦うつもりもなかったのですから。早く治癒魔法が使える人の所に連れて行ってあげてください」
トパーシオの作りだした氷の杭が、なのはとフェイトの周囲から消える。そして彼女は、なのはとフェイトに興味無いとでも言うように“4番艦”へと
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