暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep11絆の魔法〜The Reviving bonds〜
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。ティアナは先程わざと“外した”魔力弾を一斉にアグアマリナへと背後から襲撃させる。ティアナの表情と視線から、背後からの奇襲を察知したアグアマリナは一瞬だけティアナから意識を外す。

「っ!!」

その一瞬を見逃さなかったティアナはバックステップで強引に距離を開けた。意識を背後の魔力弾に向けていたため、アグアマリナは体勢を崩してたたらを踏む。それと同時に魔力弾が一斉にアグアマリナへと着弾していく。爆発が起こり、爆煙によってアグアマリナの姿が完全に覆われた。

「・・・うん、やるじゃないか、ティアナ。実際に刃を、弾丸を交えて知れたよ、ティアナの力を」

「え?」

未だに晴れない煙の中から聞こえたアグアマリナの優しい口調に、ティアナは抜けた声を出した。どこかで聞き憶えのある声。おぼろげとなっても、それでも絶対に忘却することは無い大切な人の声。

「クロスファイア・・・シュート」

煙の中から魔法の術式名が聞こえたと同時、黄色の魔力弾が一斉に放たれてきた。ティアナは呆然としており、迫る複数の魔力弾に何の対応も取ろうとしない。

≪Protection≫

“クロスミラージュ”が代わりに半球上のバリアを展開した。威力は低めに設定されていたのか、アグアマリナの魔力弾はバリアを破壊することなく弾かれた。

「う・・・そ・・・。そんな・・・だって・・・。クロスファイア・・・は、だって・・・」

次第に晴れていく煙を見開かれた目で見つつ、うわ言のような声を発するティアナ。クロスファイアシュート。この魔法を使えるのは、ティアナ自身、ティアナを教導したなのは。そしてこの魔法の本来の使い手であるもう1人だけ。

「お兄ちゃん・・・?」

今は亡きティーダ・ランスターその人。煙幕が完全に晴れ、そこにひとり佇む白コートの青年アグアマリナ。ライフル型の黒銃は地面に突き立てられ、白銃のみをしっかりと手にしていた。彼のフードが脱げており、その素顔を完全に晒していた。その顔は間違いなくティアナの亡兄ティーダ・ランスターだった。

・―・―・―・―・―・

ウイングロード上で繰り広げられているスバルとアマティスタの格闘戦。スバルはアマティスタの動きのぎこちなさの正体を確信した。その所為でスバルの動きは鈍くなり、アマティスタの攻撃を受ける回数が増えてきた。

「(まただ・・・。今の一撃、アレがあれば間違いなく完璧だった・・・)ぐっ!!」

アマティスタの滑らせるかのような足運び。もし“ローラーブーツ”を装着していれば、間違いなくスバルの反応速度を超えることの出来る動きになっていた。
“ローラーブーツ”装着状態の格闘技法、名を“シューティングアーツ”。スバルが使い、彼女の師であり姉であるギンガが使うものだ。彼女たちだけではない。
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