第1話 誠の鬼、幕末の世界から飛ばされる
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その命と魂を燃やし、戦うさまはまさに狂い咲く桜の様に…
薄桜鬼ね…悪くない名前だが……
「別に鬼として認められたくて戦ってきたわけじゃねぇ。もう長くは遊べねえが…それでいいだろ?」
俺が仕切り直しに刀を構えると風間も不敵な笑みを浮かべながら刀を構えた
「無論だ。一撃で仕留めてくれよう」
俺と風間が刀を構えて、最後の決着を着けようとしたその瞬間…!
『悪いがお前たちをこんな所で死なせる訳にはいかないな』
「「「っ!!!」」」
何処からか聞き覚えのない不気味な声が響きやがる!!誰だ!?新政府軍の刺客か!!?俺の疑問の答えはすぐに現れた。いきなりすさまじい旋風が巻き上がった瞬間、妙な格好の女が現れた。炎のように紅い髪、純白の着物を着てその上に紺色の……まるで戦国時代の武将たちが好みそうな甲冑を纏い、腰に刀を一本差してるが、何より奇妙に感じるのは狐の面を着ける女だった。初めは新政府軍の刺客かと思ったが、風間の言葉でスグに否定された。
「貴様…何者だ?我ら鬼の決闘にくだらん茶々を入れるつもりなら即刻その首を斬り落とすぞ?」
だが狐の仮面を付けた女は風間の殺気に怖気付くどころか、笑いやがった……っ!
「クックックックッ……鬼ねぇ…たかが地上鬼(・・・)の分際で図に乗るなっ!」
すると俺と風間の周囲の空間がゆがみ、吸い込まれ始めた…っ!!やべぇっ!動けねぇっ!!
「土方さんっ!!」
千鶴が俺の腕を引っ張り何とか吸い込まれないように堪えようとするが、只でさえ小柄なこいつには無理があった。
「千鶴!?何してんだっ!早く放せ!!」
「嫌です!絶対放しません!土方さんを失うくらいなら、私は此処で死にます!!」
あぁ畜生っ!なんで江戸の女はこうも頑固なんだよっ!
俺の体も徐々に飲み込まれている。このままだとヤバイと感じた俺は千鶴を強く抱きしめた
「こうなったら一か八かだっ!絶対に放さねえからな!!」
「〜〜〜っはい……っ!」
俺と千鶴が完全に飲まれた瞬間、俺たちの意識はここで途絶えた。
土方side end
???Side
土方達3人が謎の空間に飲み込まれ、辺りは恐ろしく静まり返った
狐の仮面の女は懐に入れていた携帯電話の様な物で何処かと連絡を入れていた
「私だ。今鬼の3人を“あの世界”へ飛ばした。そっちはどうだ?」
「………ん、そうか…解った。私もすぐ“あの世界”に行く。そちらに到着次第合流する。お前たちは引き続き連中の監視を続けろ」
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