暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep6青き空は怨嗟の業火に燃えて 〜Avenger's Judgement〜
[10/13]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
イスキエルドは残念そうにつぶやいた。それはつまり、『シグナム!? ヴィータ!?』に何かあったことを意味する。念話で名を呼ぶが2人からは何も返ってこなかった。青い空に2つの闇色の爆炎が禍々しく燃え上がっていた。
・―・―・―・―・―・
シグナムは一瞬だけ視線を逸らしただけだった。その一瞬はカルドにとって十分な隙だった。大剣を担ぐようにして構えつつ爆炎の中からシグナムへと一直線に向かう。もちろんシグナムもそれには気付いていた。“レヴァンティン”の刀身に再度紅蓮の炎が燃え上がる。
「(すれ違いざまに紫電一閃を叩きこむ!)おおおおおッ!!」
「復讐の業火に焼かれろぉぉぉぉぉッ!!」
先手はカルドの大振りの縦一閃。闇色の炎が尾を引く大剣が、シグナムを両断せんと大気を斬り裂いていく。後手のシグナムは、カルドの背後へ回り込むようにして一撃を回避。ポニーテールの髪の先端をいくらか燃やされたが、それでも回避に成功した。
「『紫電一閃!!』」
それと同時に火炎待とう斬撃をカルドの背中へと叩きこんだ。いや、叩きこんだはずだった。2人の視界が黒に塗り潰される。大剣が引いていた闇色の炎の残り火がシグナムの至近で爆発を起こしたのだ。それをまともに受けたシグナムは吹き飛ぶ。
「・・・づ・・・ぁ・・・ぅあ・・・」
気が付けばアギトとのユニゾンが解かれている状態でシグナムは廃ビルの中で倒れ伏していた。右手には柄から先の刀身がない“レヴァンティン”が握られている。
「あ・・・ア、ギ・・・ト・・・?」
瓦礫の上に仰向けで倒れているシグナムの口の端から血が漏れる。側にアギトが倒れているのがシグナムには判っていた。だから苦しくとも相棒の名を呼ぶ。アギトからの返事は無いが息遣いだけは耳に届いていた。生きている。シグナムの心に安堵が広がる。しかしすぐに意識が落ち始めたシグナムは最後に理解した。自分たちは負けたのだ、と。
・―・―・―・―・―・
「邪魔立てするな!」
――憎悪は何者にも消せず――
竜巻状の闇色の炎が発生した大剣を、地上からこの場へと突撃してくるセレスへと振り下ろす。それと同時に放たれる闇色の炎の竜巻。
セレスは側面にベルカ魔法陣を展開し、それを足場として空中で斜め前方へ跳び、闇色の炎の竜巻を余裕で回避する。しかし彼女の後方へと通り抜けた闇色の炎の竜巻が爆発を起こす。
「ぁがっ・・・!?」
「セレス!」
背中に浴びる強力な爆炎と衝撃波にセレスは一瞬意識を飛ばす。その隙を持ってデレチョはダラリと四肢を投げ出したセレスに蹴りを入れる。
「俺たちはヴォルケンリッター以外の殺害を良しとしない。命拾いしたな」
廃ビルへと蹴り飛ばされ、外壁を突き破ったセレスは起き上がって・・・
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ