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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep6青き空は怨嗟の業火に燃えて 〜Avenger's Judgement〜
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いなく撃墜――焼き殺されていた。

「さっきのお前の質問に答えよう、ゆえにそこを退け・・・!」

イスキエルドは大剣を横一線に払い、闇色の炎の弾丸をフェイトへと幾つも飛ばす。直射型の攻撃と見たフェイトは、防御ではなく回避を行えばそれで処理できると判断。フェイトの推測通りに誘導弾ではなかった炎の弾丸は、彼女の脇を通り過ぎていく。

「なら、それなら力ずくで聞き出す!」

≪Trident Smasher≫

――トライデントスマッシャー――

フェイトは、質問に答える代りに仲間を差し出せ、という彼の交換条件を考えるまでもなく切り捨てる。

「力ずくだと!? 管理局員とは思えない発言だ!」

フェイトは動きを止めたイスキエルドへと左手を翳し砲撃魔法を放った。

――慈悲すら許さぬ業火――

対するは、先程と同様に大剣を突き出すことで発生した螺旋状の業火の槍。黄金の雷光と闇色の業火が一直線に互いへと迫る。衝突。互いの砲撃は相殺されることなく僅かだが拮抗を見せる。

「っく!」

だが結局、フェイトの砲撃魔法が負けた。闇色の炎の槍が黄金の砲撃を飲み込み、フェイトを喰らおうと直進し続ける。しかし砲撃戦で負けることを察知していたフェイトはすぐその場から離脱し、すでにイスキエルドの背後へと回り込んでいた。

≪Zamber Form≫

「はあああああッ!」

“バルディッシュ”は大剣状のザンバーフォームへと変わり、目の前の敵へとその雷光の刃を落とす。術後硬直による所為か、イスキエルドは避けることが出来ずにその刃の直撃を背中に受けた。

「やった・・・?」

「惜しかったが、この程度の威力では業火の眷属(ゼルファーダ)の甲冑は破れない!」

「なっ・・・!?」

≪Sonic Move≫

「っぐぅぅ・・・!」

振り向きざまに振るわれた大剣を、ザンバーを盾にして離脱。だが雷光の刀身は盾としての効果を得ることはなかった。大剣の一撃によって一瞬で砕かれ、その刹那に高速移動魔法で離脱を試みたフェイト。だが、一歩間に合わず闇色の炎を纏う刀身が彼女のバリアジャケットの腹部付近を大きく損傷させ、素肌を晒させていた。

「痛っ・・・く・・・」

腹を左手で押さえながら、フェイトは奥の手を使おうかと思案する。真ソニックフォーム。防御を捨て、機動力に力を注ぐ形態。今、彼女の戦う敵の放つ攻撃は、まず受ければ撃墜で済まずに確実に死ぬような強力さ。
一瞬のミスで殺されてしまうような綱渡りをフェイトは渡ろうとしている。意を決し、“バルディッシュ”に真ソニックフォーム発動を告げようとしたとき、少し離れた場所から3つの轟音が鳴り響いた。

「・・・お前と遊んでいる間に終わってしまったようだ・・・」

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