暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep6青き空は怨嗟の業火に燃えて 〜Avenger's Judgement〜
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する闇色の炎の斬撃。

「ぅぐぅぅ!」

ヴィータは激痛に襲われ、堪らず苦悶の声を上げる。左手で右わき腹を押さえながら、再度逆から振り返された闇色の炎の斬撃を回避した。今度は紙一重ではなく大きく距離を開けてだ。

「っく、確かに避けたのに・・・!」

「貴様らの手によってその命を奪われた者たちの怨嗟の声を聞け」

ヴィータはチラッと右わき腹を見る。ヴィータの視界に入ったのは、右わき腹部分の騎士甲冑が大きく損傷し、黒く焼け焦げた素肌が露出している様だった。

「(マジかよ・・・!)テメェ・・・!」

デレチョを睨みつけるヴィータ。兜の奥に光るデレチョの目が細められる。

「今の一撃はアシュレー・アストレンの分だ」

「誰だ、そいつは!?」

再度距離を詰めてくるデレチョは「ならば思い出せ」と言い放つ。ヴィータは激痛を無理やり無視し、“グラーフアイゼン”をラケーテンフォルムへと変えた。

≪Raketen form≫

「ラケーテン・・・!」

ヘッド部分にあるブースターが点火。ヴィータは高速回転しながら迫りくるデレチョへと突撃する。ダラリと下ろしていた大剣を勢いよく振り上げ、ヴィータの胴体を斬り払おうとするデレチョに・・・

「ハンマァァァァーーーーッ!!」

彼女の強力な一撃が、自身が負ったダメージと同じ個所である彼の右わき腹へと吸い込まれていく。衝突する闇色の炎を纏った刃と“グラーフアイゼン”の一撃。拮抗は僅かな時間だった。一瞬で“グラーフアイゼン”のヘッド部分が粉砕されてしまった。

「うそ・・・だろ・・・?」

目の前で粉々になる“グラーフアイゼン”の破片を目にし、ヴィータは完全に動きを止めてしまった。

「今の一撃は、クリストファー・コリトスの分だ!」

そこに迫るデレチョの闇色の炎の斬撃。ヴィータはショックを受けながらもギリギリのところで回避した。

「あ゛ッ!?」

「これはクライド・ハラオウンの分だ」

刀身から伸びる闇色の炎が回避したはずのヴィータの左肩を焼く。激痛に耐えるためにギリッと歯を食いしばるヴィータの口の端から赤い血が滴る。ヴィータは怒りやら苦痛で気付かなかった。デレチョが口にしたハラオウン性のクライドの名前を。
クライド・ハラオウン。その名は、リンディ総務統括官の夫であり、クロノ提督の父であり、フェイト執務官の義夫であるものだ。

「ば、化け物め・・・!」

「ああそうとも。貴様らヴォルケンリッター(バケモノ)に対抗するために、我らは化け物になったのだ。これは戦いではない。化け物同士の喰い合いなんだよ、紅の鉄騎ヴィータ。シグナム、ヴィータ、貴様らを殺した後は、残りのシャマルとザフィーラをぶち殺す」

デレチョは大剣を構え直し、再
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