暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep6青き空は怨嗟の業火に燃えて 〜Avenger's Judgement〜
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シグナムは頭を振るい、アギトに炎熱強化の魔法を促し、“レヴァンティン”にカートリッジロードを命じる。

≪Explosion≫

“レヴァンティン”の刀身に紅蓮の炎が燃え上がる。シグナムは“レヴァンティン”の柄を両手で握りしめる。

「貴様をここで必ず殺す!」

「それでも私は・・・我ら守護騎士は死ぬわけにはいかんのだ!」

今のシグナムには、いや、今の守護騎士には護らなければならない大切なものがある。そのために死という償いだけは出来はしないと。

「『紫電一閃!!』」

シグナムは闇色の爆炎から飛び出てきたカルドへと、強大な炎を纏った“レヴァンティン”の刃を振り下ろす。

――憎悪は何者にも消せず――

対する突撃してきたカルドも、闇色の炎を竜巻状にして刀身に纏わせての斬撃を繰り出した。闇色の炎の刃と紅蓮の炎の刃が再度衝突する。先程とは比べるまでもない強大な大爆発が起き、青く広がるミッドチルダの大空を爆炎が染める。
その爆炎から最初に姿を現すのは、大きく肩で息をし、額から血を流すシグナムだった。刀身にヒビの入った“レヴァンティン”を握る右手からは血が滴り落ち、左腕は重度の火傷を負っていた。おそらく今戦闘ではもう使用が出来ないほどの酷い火傷だ。

「はぁはぁはぁ・・・。大丈夫か、アギト・・・?」

『あたしはなんとか・・・。って! シグナム、酷ぇ火傷してんじゃねえか!』

「はぁはぁはぁ・・・問題ない、と言いたいところだが、今のは危なかった。もう少し逃げるタイミングが遅ければ、私は間違いなく死んでいた・・・」

シグナムの視線は未だに残る爆炎へと向けられた。額から流れる血を無事な右腕で拭い、左腕を動かそうとするがピクリとも動かなかった。痛みも感じないほどのダメージを負ってしまったのだと判断する。
そのシグナムの耳に続けて爆音が届く。フェイトとヴィータが戦っているカルド・デレチョとカルド・イスキエルドによるものだった。

「加勢に行きたいが、このダメージでは逆に足手まといになるか・・・」

『当たり前だ! すぐに治療しねえと!』

尚も戦おうとするシグナムに怒鳴るアギト。シグナムが爆炎から左腕へと視線を逸らした時、爆炎の中に2つの光が煌く。それは憎悪に燃えているカルドの目だった。

・―・―・―・―・―・

「地獄へ堕ちろ、ヴォルケンリッター!」

――我に滾るは怨嗟の業火――

カルド・デレチョの持つ大剣から闇色の炎が生まれ、闇色の炎の斬撃を振り下ろす。ヴィータは防御することは不可能だと判断し、回避行動を選択する。

≪Pferde≫

ヴィータは高速移動魔法フェアーテを発動したことで、彼女の両脚に魔力の渦が生まれる。余裕を持って回避したヴィータの右わき腹を素通り
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