妖精達に日常あれ!
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ね」
「はい!あたし好みの依頼をルーが見つけてくれたんで!」
そんな会話をしながらミラに依頼書を手渡し、受理してもらう。
「行ってきますっ!」
「いってらっしゃい、ルーシィ」
「気を付けていってこいよー」
ミラが笑顔で手を振り、カウンターの席に座っていたアルカがヒラヒラと手を振る。
ルーシィはギルドの入口へと足を進め――――
「あーっ!待ってよルーシィ!」
その後ろから、学生鞄を片手に持ったルーが駆けてきた。
「僕も行くっ」
「え?でも依頼、討伐じゃないし・・・あたし1人でも大丈夫だよ?」
「そ、そーじゃなくてっ」
首を傾げるルーシィにルーは少し躊躇うと、淡く頬を染めてはにかんだ。
ルーシィは知っている。
こういう表情をした時のルーは、聞いてるこっちが照れそうな言葉を言う事を。
「たまには、2人っきりもいいかなーって・・・ダメ?」
「!」
悪戯っぽく微笑み、ルーが首を傾げる。
純情ルーシィはそれだけでも頬を染めてしまう。
すると、ルーの表情がいつもの子犬のような愛らしいものへと戻った。
「それはOKって事でいいよね?それじゃ行こう!」
「ちょっ・・・あたし何も言ってないけど!?」
「レッツゴー!」
「人の話を聞きなさーい!」
満面の笑みで拳を突き上げるルーに手首を掴まれ引かれ、ルーシィはツッコみまくる。
その様子を見ていたアルカは呆れたように微笑み、ぬるくなったコーヒーを啜った。
「・・・こういう事って実際にあるんだな」
そして、呟く。
「ブラックのはずなんだが・・・やけに甘ェ」
【完璧な・・・?】
「ティアー!オレと勝負し」
「はいスタート」
「ごべばっ!」
ナツが完全に言い終える前にティアはその腹目掛けて鋭い膝蹴りを決めた。
不意打ちにナツは倒れる。
勝者、ティア。
「不意打ちだとっ!汚ねぇぞテメェっ!」
「本当の戦いならそんな事言ってられないと思うけど」
「ぐっ・・・」
正論が返ってきた。
ナツの中にその正論に返せる言葉はない。
再び勝者はティアである。
「・・・お前ってさー」
「何よ」
「出来ねぇ事あんの?」
「は?」
怪訝そうな表情でティアはナツに目を向ける。
「だってよ、お前基本何でも出来るだろ?だから」
確かにそうだ。
ティアは基本完璧に何でもこなす。
まぁそれは彼女のストイックというか完璧主義な性格からきているのだが。
そう言われ、ティアは思い出すように口を開いた。
「あー・・・昔からいろいろ教え込まれてきたからね。料理にソシアルダンス、裁縫に速読に計算に絵画に文章書きに綺麗な文字の書き方に、剣舞なん
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