帝都編
第五十二話 聖ヲルバ騎士団国
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実際、聖ヲルバ騎士団国はアルケイディア帝国に神都襲撃の件で批難したが、制裁は一切加えていない。
国力が違い過ぎる上にアルケイディア帝国との交易を打ち切られただけで聖ヲルバ騎士団国は確実に弱体化する。
聖ヲルバ騎士団国の東は海、西はヤクト、北はキルティア教会の直轄領、南はアルケイディア帝国の植民地である。
帝国との関係が断絶されればどうなるか考えるまでも無い。
孤立確定である。
「おっ!門が見えたな。あれをくぐるぞ」
ソトートスの門をくぐると道幅が20m程の大通りに出る。
大通りのあちこちで露天商が声をあげて客の呼び込みをしている。
「本日仕入れたばかりの魔導書だよ!おひとつ1000ギルから!!」
「新鮮な魚はいらんか!お安くします!!!」
「マジックマッシュルームはいらんか!?ひとつ500ギル!」
露天商の周りには人だかりができていてそれを退かすように兵士がやってくる。
そしてチョコボが積荷を満載した馬車を曳いて通りを横切っていく。
「活気があるな」
セアはなんとなく呟く。
「ラバナスタよりあるんじゃないか?」
「帝国に負けるまでラバナスタもこれくらい活気あったよ」
セアの言葉にヴァンが面白く無さそうに言う。
セアがラバナスタに住むようになったのは1年前なので帝国の支配を受けてなかった頃のラバナスタを知らない。
だからある意味当然の反応だといえる。
「そうか、そういえば昔はもっと活気があったとか言ってたな」
セアはダラン爺からそんな話をしていた時のことを思い出した。
そんなこんなしている内に大通りを通り抜け港に出た。
港には幾つもの帆船と僅かなグロセア機関で動く水上船を確認することができた。
基本イヴァリースでの船といえば帆船である。
ミミック菌が金属を腐敗させてしまうので機械は使っているのは少ないからだ。
ただ、地上と海上では海上の方がミミック菌が少ないのか金属の腐敗が遅い。
だからグロセア機関を搭載した機械仕掛けの水上船もあるにはある。
しかしあくまで地上と比べればであって空中とは比べるべくもない。
その為、水上船は長時間の航海に向無い上、メンテナンスなども必要なのでコストも高い。
「明日の朝までダルマスカ行きの船はでないそうだわ」
港にいる船乗り達に話を聞いてきたフランがそう言った。
「じゃあ一日はここで足止めだな。宿を探そう」
バルフレアの言葉に全員が頷いた。
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