暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep5非情なる再会 〜First encounter 3〜
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てしまったことで体勢を崩したサフィーロへと・・・

≪Plasma Smasher≫

至近距離での砲撃を撃ちこんだ。フェイトの視界が黄金の雷光で潰される。フェイトは手応えを感じていた。間違いなく直撃したと。それは離れたところで魔法を準備していたクロノも同様に。

「くっ・・・!」

「フェイト!!」

雷光を突き破って放たれた2発の蒼い光線。あまりにも速いそれがフェイトの両脚を掠めた。掠める程度だったとはいえ相当の威力があったのか、堪らず両膝をつくフェイト。

――アイシクルブレイド――

クロノはフェイトの前方に姿を現したサフィーロへと氷剣を11発と放つ。しかし迫る氷剣を消したのは蒼炎の壁だった。その蒼炎の壁の中から突撃してくるサフィーロの手には蒼の大鎌があった。物凄い速さでフェイトへと接近してくるサフィーロへと氷剣を何発も射出するクロノだったが、それを大鎌で斬り払い、サフィーロは尚もフェイトへと接近する。

「プラズマランサー・・・ファイア!!」

“バルディッシュ”を杖代わりにして立ち上がったフェイトが射撃魔法を放つ。その数13。真正面から迫るソレらを大鎌で弾いては回避していき、フェイトへとたどり着いた。

――ディフェンサー・プラス――

振り下ろされた蒼の刃を防ぐフェイトの障壁。1度目は完全に弾き返し、2度目でヒビが入り、3度目の攻撃で砕かれた。4度目の攻撃がフェイトへと直撃しようとしたところで、フェイトとサフィーロの間にある少女が入り込んだ。

「ダメッ!!」

「ヴィヴィオ!!?」

「っ!」

フェイトを庇うようにしてその場に現れたのはヴィヴィオだった。ヴィヴィオは咄嗟にサフィーロの左手――大鎌の柄を握りしめていた4本の指に拳打を繰り出していた。咄嗟だったためかほとんど手加減なしの全力拳打。そのため大鎌の柄を握っていた指からベキ、ボキという音が聞こえた。
柄を握るだけの力を失ってしまったサフィーロの左手が開き、大鎌が床へと落ちて・・・無数の羽根となって消えた。それをチャンスだと判断したクロノが“デュランダル”をサフィーロへと向け、サフィーロもまた床に落ちて消滅した大鎌と同じものを右手に出現させたその時。

「もうやめて!!・・・何でこんなことをするの・・・?」

叫んだヴィヴィオの瞳から涙が零れる。フェイトとクロノはヴィヴィオのその様子に戸惑い始める。

「もうやめて・・・ルシルパパ!」

「「っ!?」」

ヴィヴィオが口にしたその呼び名に目を見開くフェイトとクロノ。ヴィヴィオの視線の先、そこにはサフィーロしかいない。それはつまり・・・。

「フェイトママ。クロノさん。この人・・・ルシルパパだった。さっき見えたの。フードの中の顔は、ルシルパパの顔だった」

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