暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep3新たな始まりは砲光の中で〜First encounter 1〜 
[1/10]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
今より約5年前、ある闘いがあった。

幾つもの世界から成りたつ次元世界の、とある世界においての闘い。

次元世界の存亡を懸けた、全て滅ぼしかねなかった闘い。その果ての決戦。

それは人智を遥かに超えた闘い。人たる者の介入する隙の無い闘い。

両勢力の死力を尽くした決戦。そして、それは終結した。

しかし、その闘いを知る者はそう多くはない。

唯一その決戦の勝敗と真実を知る数少ない者たち。

元“古代遺物管理部・機動六課”の前線組とその知人たち。

その“機動六課”の部隊長を務めていた少女、いや今では女性と言うべきだろう八神はやて海上警備捜査司令。そんな彼女は今、管理局の制服ではなく私服を着ている。ここはミッドチルダ首都クラナガン郊外、そこから少し南へ行った場所に建つ八神家宅。すぐ近くに海のある高台に建っている家だ。

「ん・・・」

寝室のベッドの上で寝返りをうつはやて。今日は、久々に彼女に訪れた3日間という短いが、それでもありがたい休暇の最終日。のんびり出来る休暇を満喫するかのように昼寝に勤しんでいた。そして今、はやては夢を見ていた。

そこは雪の降る公園。
その公園に、美しい銀の長髪、紅い瞳をした女性がいる。彼女の名はリインフォース。現在、はやてが共に過ごしているリインフォースUとは違う。言うなれば初代のリインフォース。はやての人生を大きく変えた、大切な家族だった女性。

「リインフォース、こんなんやめて。破壊なんて、リインフォースが逝かんでもええ。わたしがちゃんと抑えるから、だから・・・こんなん・・・せんでええ!!」

『リインフォースと小さい頃の私や。そうか。これはリインフォースが旅立った日の・・・・』

はやての視線の先には幼い頃の、車椅子生活をしていた時の彼女が居た。夢の内容は、愛しき主はやての未来を護る為に、自らの終焉を選択したリインフォースが天へと逝った日の事。
幼い親友のなのはとフェイト。今と変わらない姿の愛おしき家族、ヴォルケンリッター。そして幼少時のはやての側には、今はいないシャルロッテとルシリオンがいた。
幼少時のはやてとリインフォースが、互いに自分の想いを言い合う。何とかするから、こんな事をしないでいいと言うはやて。対するリインフォースはそれを聞き入れない。

「主の危険を払い、主を守るのが魔導の器の務め。あなたを守るための最も優れたやり方を、私に選ばせてください」

幼少のはやては泣き始める。

「私の意志は、あなたの魔導と騎士たちの魂に残ります。私はいつもあなたの傍にいます」

リインフォースは優しくはやてに語りかける。その光景に、今は第三者として見守るはやての目からも涙が零れる。

「私は消えて、小さな無力な欠片へと変わります。もしよければ、私の
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ