6話:大脱走劇
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こちらの落ち度ですの。佐天さんと近簿さんへの謝罪も後回しにして、今は佐天さんを助けるしかないですの」
「そうみたいね……」
少女たちも少年のあとを追う。
追って走ってすぐ前方にはもう見えた。
ターゲットを捕獲するポイントだったそこが、現在不良たちに捕まった少女の姿が。
「佐天さん!!」
「御坂さん! 白井さん!!」
少女は叫ぶ。助けて、と。
でも、助けるのは少女たちじゃないと佐天は悟った。
少女たちよりも目の前に、その希望がいたからだ。
近簿一二三。変な名前な少年。
スキルアウトは合計四人だが、彼は怯むことなく走ってきた。
見ず知らずの自分を助けるために。
「その子から手を離せよチンピラぁぁあああああ!!」
拳を握っては右ストレートを繰り出すつもりだろう。
「こん、ぼ……さん」
ああっ、初春が言っていたアレってこれのことだったんだな、と佐天は悟った。
カッコいい、そう思ったのだ。
そして、少年の右ストレートが唸りチンピラAの顔面に……
「うるせぇドカスがぁ! 俺達の邪魔をするなぁぁあああ!!」
「ごばぁぁあああああああああああああああああああ!???」
「「あっ、やられた」」
「(この人路地裏じゃ超弱いんだった!!)」
少年の拳よりもチンピラAの拳が先に少年の顔面をヒットする。
少年は後からきた御坂たちの足元まで大袈裟に吹き飛び、ノビていた。
「はぁ、情けな」
美琴の言葉。
「まぁ、これが近簿さんですの。見ず知らずの少女でもピンチなら助ける、でもご自身が無能になる環境下では控えてほしいですの」
だから調教が必要だと、黒子の言葉。
「でも、ちょっとカッコ良かったですよ、近簿さん。まぁ、そのままこの人たちを倒してくれていたら惚れてましたね」
と、佐天さん。
おしかったな少年!!
「えーと、お前ら、今この状況わかってる??」
「そこの男が頼りにならないんじゃなー。残りの女2人で何ができんの?」
「ナニができるじゃねぇか、ぎゃははははっ」
「おい、そこの2人。痛い目見たくなかったら、今すぐ脱いで汚いケツ見せろよ」
などと、一番状況が分かっていないチンピラ集団。
「あー、お兄さん達、ご愁傷様です」
「「「「は??」」」」
佐天さんが合唱し、次の瞬間四人の絶叫の声が路地裏を支配した。
事後報告。
少女達に粛清されたチンピラ達は風紀委員の別の者に連行され御用となった。
悪ふざけをした少女たちは、上の責任者たちから大目玉を食らう羽目になった。
そし
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