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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十六話 治療と……
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フェイト」

 フェイトの表情と言葉にプレシアも自分の失言に気がついたようだ。
 それにプレシアは忘れているようだが

「プレシア、言ったはずだぞ。
 病は俺がどうにかする。とな」
「でも本当に大丈夫なの?」

 俺を心配するようにリンディさんが見ている。
 だが

「そのためにあの宝石を使ったんですよ。
 ―――投影、開始(トレース・オン)

 魔力の補充も兼ねて宝石を飲んだのはこのため
 プレシアの病を治すモノを投影する。

 そして、手に握られるのは一振りの片刃の剣。
 その剣の銘を『布都御魂』という。

 日本神話に登場する豊布都神が持ちし霊剣である。
 武器としての性能も高い切れ味を誇る内反りの剣である。
 ただの盾相手であれば、防いだ盾ごと切り捨てるもことも可能だ。

 そして、この剣にはある能力がある。

 剣に魔力を流しながら、暴走しないようにアヴァロンへの魔力供給が止まらないように意識する。
 刀身に纏う魔力。

 魔力を纏う剣を振り上げる。
 プレシアは慌てることなく瞳を閉じる。

「なっ! ちょっと待て!!」
「士郎君!!」
病切り祓う豊布都神の剣(布都御魂)!」

 クロノとエイミィさんの慌てたような声を無視をして剣を振り抜いた。

「い、いきなり何をするんだ! 衛宮士郎! 君は!」
「クロノ、落ち着いてプレシア女史を見なさい」
「え?」

 リンディさんの言葉に呆然とするクロノに、傷がないか確かめるエイミィさん

「あれ? 斬れてない?」
「なに? 確かに斬ったはずだぞ」

 クロノとエイミィさんは俺がプレシアを始末すると思ったらしい。
 不思議そうな顔でプレシアの身体を確認している。

 これが『布都御魂』である。
 布都御魂には味方の軍勢を毒気から覚醒させたという伝説がある。
 すなわち、この霊剣は通常使うときは武器として、真名開放すれば体内の毒や病など内面の治癒にも使える癒しの宝具なのだ。

 手に持つ剣を霧散させる。

「リンディさん、念のために確認を」

 リンディさんに頼むとすぐに通信で医師を呼んでくれる。
 プレシアは医師が来るまでの間、自分の身体に起きた事が信じられないように手を握ったり開いたりしてみていた。

 そして、プレシアの診断結果はというと

「完全に消えています。
 今まで生活で多少身体が弱ってはいますが、これなら持ち直します」

 医師の言葉になのはもユーノも皆、笑顔で安堵の表情を浮かべる。
 そんな中俯いて涙を流すフェイト。
 だけどその涙は悲しみの涙じゃない。

「……フェイト、いらっしゃい」

 そんなフェイトに手伸ばすプレシア。
 プレシアの
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