第6話 最後の休息、そして戦へ………
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『アリシア………私の可愛いアリシア………私が必ず………必ず生き返らせてみせるから………』
誰………?
『お母さん、お母さーん!!!』
『フェイトちゃん、駄目!!』
誰………?
黄色い子は………私………?
『願い………真っ直ぐで娘思いの………だから我々は………』
「お母さん………フェイト………?そして最後は………誰?」
一人、レイジの部屋で寝ていたアリシアは窓の外から見た夜空にそう呟いた………
「どうしたんですか?閣下、こんな夜遅くに………」
アリシアがこの城に来て2日後の夜、レオはバナードとビオレさんと俺を自分の部屋に招き入れた。
レオもどうやら決心したようだ。
予想通り、レオの話は星詠みの話とこれからの事についての話だった。
「そうだったんですか………」
「確かにこの頃の閣下の様子はおかしいと思っていましたが………」
「すまんが後一度、ワシに力を貸して欲しい。次の戦に必ず勝ち、聖剣を暫く封印する。さすればミルヒ達もレイジも巻き込まずに済む」
2人に深々と頭を下げ、お願いするレオ。
それほど次の戦にかけているのである。
「頭を上げて下さい!!姫様の願い、私達が断るわけありません!!………だけど酷いです、もっと早く言ってくれれも………」
「ビオレの言うとおりです。私達は閣下に忠誠を誓った身。そんなに薄情ではありませんよ」
「すまん、ビオレ、バナード………」
耳を垂らしながらしゅんとして謝るレオ。
「………でもこれで私達も何も気にせず姫様の為に尽くせます」
「ええ、今度は私も前線に出ます。姫様の為に力を尽くさせてもらいますよ」
「ああ頼む2人共………」
「では………」
「2人共、おやすみなさい」
ビオレさんもバナードもそう言って静かに部屋を出ていった。
しかし結構あっさり部屋から出ていったな………もしかして気を使わせた………?
「ありがとう2人共………」
「頼りになるな」
「ああ、2人とも頼りになる大事な臣下だ」
涙目ながらそう呟くレオ。
俺自身この事で多少何か言われると思っていたのだが、2人は特に何も言わずレオの言うことを聞いてくれた。
………まあ直ぐに言ってくれなかった事に多少文句は言ってたけど。
だがどこかおかしいレオをいつも見ていていながらも信じていたからこそ、あの様な対応だったのだろう。
「なあレイジ、………ワシはこの件が終えたら王位をガウルに渡そうと思っている」
「いきなりだな………さっき言わなかったのはあの2人に反対されると分かってたからか?」
「ああ、あの2人なら絶対に反対するからな………」
全くこの姫は………
「これほど戦争を繰り返す王など国
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