第6話 最後の休息、そして戦へ………
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「見えるのか………!?」
「うん………でも何でだろ?」
リスみたいに首をかしげるアリシアだが、俺達に聞かれても分かるわけが無い。
「しかしアリシアって意外と凄いんだな〜俺、天然不思議少女にしか思ってなかったぞ」
「天然不思議少女?」
「まあ謎大き少女って事」
「凄いの?」
「「う〜ん………」」
どうなんだろ?
「アリシアちゃん、これも食べてな〜」
「ありがと、ジョー」
「何で後1文字がでえへんのやろ………」
「ジョー私も」
「ジョー、私にも取って下さい〜」
「あんたらまでジョー言うな〜!!」
「騒がしい………」
夕食、騎士団の食堂で食べている俺とアリシア。
そんな俺達の所に3バカがやって来た。アリシアの事が気になったのだろう。
だけど3人一緒に面倒を見ようとするから勝手に騒がしくなる。
なので………
「いい加減にせぬか!!少しは静かにしろ!!」
「「「は、はい………」」」
こうやってレオの怒りを買うんだよ………
「全く………」
珍しく騎士団の食堂でご飯を食べると言ったレオは俺達と一緒に来たのだが、そんなレオの姿を見てもいつも通りの3バカ。
怒りを買うのも当然である。
「まあアイツらも悪気は無いんだから………な、アリシア」
「おいしい………」
ごはん粒を頬に付けながら呟くアリシア。
「付いているぞアリシア」
そう言って取って上げるレオ。
「ありがと、レオお姉ちゃん………」
「………!!」
お礼を言われたレオは驚いた顔で固まってしまった。
「レ、レオ………?」
「お、お姉ちゃん………」
何か感極まった様子でわなわなと震えている。
「レオ………?」
「お姉ちゃんって呼んじゃ駄目………?」
「か、可愛い………」
「ん?」
「可愛いー!!!!」
そう言って思いっきりアリシアを抱きしめるレオ。
いつもの毅然した態度は何処へやら、年頃の女の子様な声を上げた。
食堂で食べていた全員が思わず立ち上がってしまうほど、見ない光景なのだ。
「………ん?どうした皆?」
「い、いや………」
「アリシア、ワシの膝の上でご飯食べんか?」
「どっちでも良い………」
「なら」
と言って膝にポンと乗せるレオ。
「アリシア、あ〜ん」
「あ〜ん」
スプーンでスープを取り、アリシアに食べさせて上げる。
「うまいか?」
「おいしい………」
「そうか〜」
もう顔がとろけてるぞ………
「「「「「「可愛い………」」」」」」
………気が付けば、食堂に居た皆が同じ様になっていた。
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