対戦者発表と新たな出会い
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た金髪の少年がいつの間にか食べ終わったようで、語りかけてきた。
「そう見えるか?」
「ええっ。付き合いが長いのですか?」
「いや、俺達はさっき知り合ったばっかりだ。あっ、俺、衛宮士郎。こっちが岸波白野。よろしく」
「よろしく」
二人揃って自己紹介をする。すると、金髪の少年は立ち上がる。
「これは後丁寧に。僕はレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ。気軽にレオと呼んでください」
お辞儀するレオ。俺と白野と違って礼儀正しい。ルヴィアみたいに貴族の出身の人かな?
「それともう一人ご紹介しておきますね」
レオがそう言うと、背後に白い甲冑を着込んだ騎士が現れた。その騎士を見た瞬間、彼女の姿が頭に浮かんだ。えっ?どうして……………。
「ガウェイン紹介を」
「従者のガウェインと申します。以後お見知り置きを。どうか我が主の良き好敵手であらんことを」
レオのサーヴァントたるガウェインは涼やかな笑みと共に頭を下げる。
そのあまりにも自然な動作につられて、頭を下げそうになりかけた。
「「「「「ガウェイン!?」」」」」
俺と白野だけでなく聞き耳を立てていたであろう周りの連中も同時に驚いた。ガウェインと言えば有名なのが【ガウェイン卿】の名前。
アーサー王の円卓の騎士のひとりとしても、アーサー王の片腕としても名を馳せ、彼にまつわる逸話も他の騎士に比べて多く存在している。
この聖杯戦争で相手にするとなると、話にある朝から正午までその力が三倍になるという効果と、セイバーの約束された勝利の剣の姉妹剣でもある転輪する勝利の剣という剣が厄介になるだろう。特性がそのまま反映されていたとしたら、正に無敵の存在だ。
(しかし、真名を明かすなんて…………)
あろう事か、こんな大衆の目前で、堂々と自分のサーヴァントの情報を提示するということは、それ位知られても、勝ち残れるという自身の表れ。
「あなた達と戦えるのは、二回戦か、三回戦か、はたまた最後の方か……いずれにせよ、あなた達との戦いが待ち遠しく思います」
礼儀正しく一礼すると二人はその場から立ち去っていく。周囲の戸惑う空気を切り裂くかのように、彼があるいて行った先は高潔で正常な空気が流れているような錯覚がある。
実際、そう言う訳でもないのだが、ガウェインという最大級の英霊がいることもこの空間に影響を与えているのだろう。
「………………だけど、彼は一体何者なんだ?」
レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ。この名前には聞き覚えがある。
名前を聞くまですっかりと忘れていたが、確か、あの偽りの学園生活の中で彼は存在していた。だが、マスターとしての彼のことは俺は一切知らない
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