対戦者発表と新たな出会い
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……凌いだか。しかし、あのサーヴァントの武器が銃だと分かったのは収穫だな。断言はできないが、飛び道具を使うなら、奴のクラスは私と同じアーチャーかもしれん」
「…………………いや、それは違うと思う」
俺の言葉に、癇に障ったのかアーチャーは不機嫌そうに眉を顰める。
「ほう。まさかと思うが、カンではないだろうな」
「そんなあやふやな物じゃない」
俺だって指をくわえて、戦いを見ていたわけじゃない。いろいろとわかったことがある。戦いで分かったこととは、武器だ。
聖杯戦争が終わった後、投影が少しでもより良くなるよう、剣について調べまくった。その過程で、他の武器も調べたこともある。当然、調べた中に拳銃についての記述もあった。
あの銃は、確か、マッチロック式だった十五世紀くらいから使われていた銃だが、遠距離の攻撃を得意とするアーチャーにとっては不向きな武器。ギルガメッシュやこいつを見ていると尚更それが、よくわかる。
「そうなると、他のクラスに絞られるけど、ランサーやセイバー。つまり、三騎士からも、除外される」
「何故だ?根拠を聞こう」
「戦い方だよ。あのサーヴァントはその場殆ど動かずに戦ってただろ?あの動きは、比較的不安定な場所での戦闘してきた証拠だ。馬上とか船とかだと思う。クラスは有力でライダーかな」
ふと、ここで、俺は何を言ってるんだろうという考えが浮かんだ。こいつのことだから、また、ため息でもついて俺に皮肉を言ってくるに違いない。
「ふむ。なるほど…………理にはかなってるな」
顎に手を当てて、納得したかのように頷くアーチャー。こいつが俺の意見に対して皮肉の一つも入れないだと!?
「……………お前、何処か悪いのか?」
「貴様は私をなんだと思っているんだ?ただ、貴様の意見に納得しただけだろうが」
「そ、そうか………」
う〜ん、なんか皮肉を言わないこいつに変な感じがするがまあいいか。
結局その日は、いくつかのエネミーを倒した後、礼装と暗号鍵、そして
「「………………」」
見つけてしまった。藤ねえ愛用の竹刀、名称 虎竹刀。この竹刀で何度理不尽な暴力を受けてきたか……………あれ?なんだろ?目から涙がでてきたぞ。やっぱり、渡さない方が良いのかもしれないな。
「………………早く片付けろ」
アーチャーはやたら急かすが、余程昔のことを思い出したくないのか竹刀を見ようとせずに何処か遠くを見つめているとりあえず、渡すかどうかは別として、持ち帰ることにはした。わざと持ち帰らなかったことを知られたら酷い目に会いそうだからな。
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