第十四話 真実
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ゃぞ。本当に信じれる者にしか心のうちを見せてはいかん。」
火影様は語尾を強くして言った。
僕はふしみ一族が木の葉でどのような立場にあるのか、ど
ういう意味で存在しているのか、よく分からない。疑問が増えるばかりだ・・・。
「さて、こんなところかの。話せる内容と言えば。どうじゃ、イナリ?」
先ほどまでの緊張した雰囲気がなくなり、穏やかに話している。
「・・・わかりません。色んな事が頭の中で回っています。」
僕は呟くように答えた。
「そうであろう。おぬしにとっては信じがたいことばかりであっただろう。しかし、おぬしが木の葉の忍であることには変わらん、おぬしは木の葉の家族であり、火影であるわしの家族じゃ。」
僕はその言葉に救われたと思う。火影様の話を聞いてぼくは、木の葉で宙ぶらりんの一族なのではないか、孤立しているのではないか、そのような不安に駈られた。不安ばかりが心のうちを占めようとしていた。でも、“木の葉の家族” “火影様の家族”という言葉を聞いて、少しだけ、ほんの少しだけ安心出来た。
「あ、そうそう。話は変わるがの、おぬしらの第88小隊には新しい隊長が着任する。」
「新しい隊長ですか?」
「うむ、小夜啼トバリ という中忍じゃ。ケガをして一時、前線を離れておったが優秀な男での、おぬしらの隊長に任命した。明日には連絡が来るじゃろう。よろしくやってくれ。」
「はい、わかりました。」
新しい隊長か・・・火影様が優秀だと言うのだったら、いい人かもしれない。次はあんなことは起きて欲しくない。・・・いい人だといいな。
そのあと、僕は2.3言、火影様と話をして執務室を後にした。正直、何が起きたのか、まだ理解出来ていない。整理も出来ていない。
でも、前に進まなくてはいけない。この世界で生きる為にも、仲間を死なせない為にも。
自分でもふしみ一族について調べてみよう。分からない事が多すぎる。
同日 夕方 役所 執務室
三代目火影
猿飛ヒルゼン
イナリは大丈夫であろうか。
わしとてほとんどふしみ一族については知らない。それほどまで、逃げ隠れしていた一族なのだ。しかも、あの争いから木の葉が出来るまでに相当の数が減っていた少数の一族だ。
ただ、彼の不安を煽っただけの形になったやもしれん。しかし、ここで伝えなければ、彼は自分が分からず迷ったかもしれぬ。
また、彼には話せなかったことも多くある。敵は外だけではない、内にもいるのだ。九尾封印式事件・・・あれに関わっていた一族たち、あやつらが岩隠れに情報を漏らした・・・それが一番筋が通るのだが。
あの時、あの場にいたのは・・・
ふしみ一族、うずまき一族、夜月一族、風魔
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