暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十五話 生還
[3/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
転送させようにも剣の魔力に阻まれているのか転送さえままならない。
という手を出すことが出来ない状況。
幸いプレシア・テスタロッサは吐血のせいで多少貧血気味らしいが、命に別状はないとのこと
それにしてもこれだけの剣が身体を貫いているというのに流れる血が少なすぎる。
そんな時
「クロノ……か」
「士郎、気がついたか」
意識を取り戻したのかゆっくりと士郎が視線を向けた。
side 士郎
聞き覚えのある声に意識が浮上する。
「クロノ……か」
「士郎、気がついたか」
心配そうに俺を見つめるクロノ。
突き破った剣が喉を貫いたのだろう。
声を出すのが辛い。
それでも状況を教える必要はあるがそれよりも先に
「クロノ、プレシアは?」
かすれた声でたずねる。
「吐血で貧血気味だが命に別状はない。それより士郎、君の方が問題だ。
これはどうすればいい?」
クロノの答えにとりあえず安堵する。
だがそれとは別に今の俺の状況をクロノが疑問に思うのも無理はないだろう。
俺の身体を突き破るいくつもの剣。
普通ではありえない光景のうえ、どのように治療するべきかわからないのだろう。
もっとも残念ながら
「……どうしようもないな。
封印回路を使用した反動だ。使用した時間と魔力量で多少変わるが自然と収まる」
「だが」
「過去にも経験があるし、今回ぐらいの展開規模なら死ぬ事はない」
新たに身体を侵食する剣の数と浸食した剣が身体の中に収まるように戻っていく数がそんなに変わらない。
既に浸食が抑えられ始めて修復が追いつき始めている証拠だ。
そう時間もかからず収まるだろう。
もっとも大きな問題としてはもう一つの方にある。
エクスカリバーの真名開放、これに膨大な魔力を使用した上に、アヴァロンと死徒の能力による肉体修復。
アヴァロンが肉体の修復を行っている間は吸血衝動を抑える力が落ちる。
それが魔力量が減っている今ならなおさらだ。
「クロノ、剣が納まり次第バインドで俺を拘束して、俺が出ようとしたら探知できる部屋に入れろ」
「何を言っているんだ?
これだけの傷を負っているんだ。治療と検査をしないと」
「最悪、アースラ全員の命にかかわる」
俺の言葉にクロノが固まる。
無理もない。
だが正直意識を保つのが厳しい。
元いた世界ならこのぐらいで暴走する可能性はまずない。
しかし今の状況は違う。
子供になり大きくなった反動、大人と子供の身体という元いた世界との大きな違い。
今まで大丈夫だったレベルでも暴走する危険性がある。
万が一にでも意識を失っている状態で吸血衝動を抑えることが出
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ