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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第三十四話 黄金の輝きと代償 ★
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感に包まれた。
「とばすからしっかり捕まっときなよ!」
私とフェイトちゃんを抱えたアルフさんがものすごい勢いでアースラを走り、ブリッジになだれ込んだ。
そして、モニターを見た瞬間言葉も何もなくてただ茫然としてしまっていた。
いつもの赤い瞳は金色に変わって、赤いナニカを纏っている。
赤いナニカは魔力。
駆動炉から最下層まで 降りるときなどに纏っていた魔力とは量も密度も全然違う。
だけど
「……怖い」
怖かった。
でも恐怖じゃない。なんというかうまく表現できなかったけど嫌だった。
士郎君が纏っている血のように赤い魔力が嫌だった。
士郎君の魔力なのに士郎君を傷つけそうで
士郎君が何かを紡ぐと現れた黄金の剣。
とてもきれいですごい魔力を秘めた剣。
だけど士郎君がその剣を握った。次の瞬間
士郎君の顔が苦痛に歪み、血を吐いた。
「士郎君!!」
「士郎!!」
その瞬間、あまりの光景に固まっていたのが嘘のように声が出た。
「エイミィ! いったい何が起きてるの?」
「わ、わかりません。士郎君も士郎君の剣も尋常じゃない魔力です!
というかこれだけの魔力一個人で扱えるレベルじゃ……」
リンディさんとエイミィさんもあまりの光景に今の状況を把握できてないみたい。
そんな中士郎君の剣の輝きがどんどん増していってる。
光はいくつもの星が集まったかのような黄金の輝き。
その光が最高潮を迎えた時、士郎君は剣を振り上げて
「
約束された
(
エクス
)
―――」
一閃した。
「―――
勝利の剣
(
カリバー
)
!!!!」
放たれたのは剣の一撃とはまるで思えない、一条の光の斬撃。
その光はジュエルシードを一瞬で呑み込んで、揺れは収まっていた。
さっきまでの悲鳴のような崩壊の音は消えて静寂だけがあった。
「じ、次元震、それどころかジュエルシードも消滅!?」
どれだけの規模の魔術なのかまったく理解できない攻撃。
エイミィさんも何が起きたのか把握できていないみたいで慌ててる。
そんな中ゆっくりと士郎君の手から剣が零れ落ちる。
その剣は地面に落ちて、砂のように崩れて消えてしまった。
あれ?
砂のように?
転送じゃない?
そんな疑問が頭をよぎるけど
士郎君が何かをつぶやいた瞬間そんな疑問はなくなっていた。
全身に寒気がした。
なんでかはわからなかった。
でも
「ダ、ダメ!」
「士郎、ダメ!」
私とフェイトちゃんの叫びが重なる。
私もフェイトちゃんも本能的に理解していたのかもしれない。
そして、私達の声に応えたのは士郎君の優しい声ではなくて
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