第四章
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「はっきり言ってね」
「耳がでかい人間の首やろ」
「姿のことも聞いてるんだね」
「そんなの怖くありかい」
持ち前の蛮勇でこう言い切った。
「そんなのな」
「じゃあどうしても見たいんだね」
「そや、あんたはそんなの気にすることはないわ」
「あんたのことだからだね」
「そや、俺は怖いものなんかないわ」
「妖怪でもだね」
「喧嘩でも負け知らずや、何で妖怪なんか怖いんや」
いつもの考えで言う、そしてだった。
老婆にすごんだ、それで言うことは。
「はよ教えんかい」
「まあそこまで言うのならね」
老婆はハラロスを恐れてはいなかった、だがそれでも彼が言っても無駄だとわかってだ。それで言うのだった。
「教えるよ、チョンチョンを見る方法をね」
「ああ、どうするんや」
「最後に聞くけれど命は惜しくないね」
「何度も言うわ」
怖いものなぞない、それでだというのだ。
「俺に怖いものはないわ」
「そうか」
「そや、何もないわ」
こう言ってだ、老婆にまたすごんだ。老婆もそれを受けてだった。
老婆は彼にチョンチョンを見る方法を話した。それはというと。
まず紙を出して六芒星を描いた、そのうえでこうも言った。
それは呪文だった、呪文を教えて言うのだった。
「この星を描いたものを地面に置いてじゃ」
「それでかいな」
「この呪文を唱えればな」
「チョンチョンを見ることが出来るんやな」
「そうじゃ、ついでに言えばチョンチョンを捕まえることが出来る」
それも可能だというのだ。
「捕まえてもよいな」
「ああ、見られるんやったらな」
「そうなのじゃな」
「そういうこっちゃ」
「ではよい」
もう命知らずなのは聞いた、それでだった。
ハラロスはその魔法陣と呪文のことを聞いて早速だった、その夜に。
老婆から貰った魔法陣を道に置き呪文を唱えた。すると。
男の首がそこに落ちてきた、見ればインディオの顔である。
そして耳はかなり大きい、顔の長さよりもだ。
その顔を見てだ、ハラロスは言った。
「これがチョンチョンかいな」
「チョン、チョン」
その妖怪チョンチョンはハラロスを憎しみがこもっている顔で横目で見上げながらそのうえで鳴いていた。
「チョン、チョン」
「何が言いたいんや、わからんわ」
ハラロスは勝ち誇った顔でチョンチョンを見ている。
「まあ姿は見た、これでええわ」
こう言ってだ、ハラロスは朝までチョンチョンを見ていたが朝日と共に消えた。そこまで見てそのうえでだった。
老婆のところに言って魔法陣を返してからこう言った、まだ出勤前なので時間があって顔を見せたのだ。
「見たで」
「言った通りの姿じゃったな」
「朝になったわ消えたわ」
「そうなのじゃ、チョンチョ
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