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26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第七話 Memory
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今、兄姉と接して、幸せなんだ……。
 こいつらがAIなんかなんだろうと、きっと知りはしない。
 いや、知っていても、考えることを否定している可能性が高い。
 その、紛い物でも、折角掴んだ幸せを……折角得た、死者との、家族との会話を!
 俺が邪魔していいのか……!?
 真実を知ったら、恐らく絶望するだろう。
 その、玖渚を、こんな小さな少女を! 絶望させる役目を! 俺に負えっていうのか……!
「アルス、どうしたの? さっきから変だよ。 ああ、もしかして緊張しちゃってる?」
 玖渚が心配そうにこちらを見てくるが……。
 その無垢な顔が、俺の心をズキリと痛めた。
 ……違うな、被害者面するなよ、俺っ……!
 本当に悲しいのは俺じゃない、本当に心が痛むのは俺じゃない!
 玖渚だ……これから絶望するのは! 悲しむのは! 心が痛むのは!
 覚悟を決めろ、俺。
 嫌われようが、なんだろうが……。
 これはやらなきゃ、言わなきゃいけないコトだ――――ッ!
「玖渚、ソイツらはAI、NPCだ。 お前の家族の形をした、ただの敵だ。 俺は今から、ソイツらを倒す」
 そう言って、俺は武器を構え、片手に結晶を取り出した。
 その姿に、玖渚は目を丸くした後。
「……アルス、何言ってるの? 慧兄と宵姉は、NPCなんかじゃないよ!
多分ほら、記憶を消されて復活して……」
 そこで、玖渚は言葉を失う。
 恐らく……気づいたな。
 こいつらの言葉が、ログを組み合わせて放たれていたという言葉だということに。
 コイツらは……最悪だ。
 学習能力の高いAIを搭載し、人とある程度会話できるように仕立ててあるNPC。
 それ故に、人を惑わす……悪夢だ。
「……ッ! アルス、違うよ、違うんだよ! 兎に角、二人の中身は本物の……!」
 そう口にして、玖渚が二人へと視線を向けると。
 無表情の顔で、二人は口を開いた。
『玖渚、戦闘だぞ。 気を引き締めていけよ』
『さーて、いっちょ狩りますかー!』
 そんな言葉と共に、二人が臨戦態勢に入る。
 しかし、その場からは動かない。
「……! そんな、嘘だ、嘘だよ! 二人はまだ死んじゃいないんだ!
だって、私は宵姉から、まだ聞いてない! 私の存在意義を! 泥棒としての価値を!
ねぇ、教えてよ宵姉! 私はどうして生きてるの!? 泥棒して、なんで生きていかなきゃいけないの!?」
『…………』
 NPCは答えない。
 いや、答えることが出来ないんだろうな。
 そんな回答、ログにあるわけがない。
 だからこそ、玖渚は聞いたんだろう。
 だがな、玖渚、本当のソイツの意味を教えてくれるやつは。
 世界の何処探したって、もういねぇんだよ!
「腹括れよ、玖渚。 これ以上話すだけ時間の無駄だ」
 俺
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