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26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第七話 Memory
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らない。
 故に、敵として出てきた彼らが喋っていた言葉が、ログから抽出されたものだとは、知らないのだ。
 玖渚の中では、サニーとホイミは、中の人間をモチーフにしたAIやNPCが喋っているか、もしくは――――。
 記憶をゲーム開始直後の状態まで戻された、中の人が喋っている可能性を考えていた。
 死を目撃しながらも、玖渚は、まだ死を理解していない、実感していない、信じていない。
 故に、彼女の中では、ナーヴギアに脳が焼かれるというのは、嘘っぱちか、ゲームが完全に終了時に一斉に焼かれるものだと思っていて。
 まだ、兄と姉の死を、本当の意味で、『わかっていなかった』
 だから彼女は、二つ目の扉を開いて。
 【TWO―二つ目の絶望―】
『これがSAOか……おいおい、なんかすごくないか! 鈴!?』
『慧兄、はしゃぎすぎでしょ? いい大人が大人気ないよ?』
 敵として、傀儡と化して現れた二人を前にして、笑顔を見せた――――。





――――




 俺の目の前に現れた二人は、面識が全くないやつらだ。
 出ている名前は、ZEROsikiとYoiyami、零式と宵闇、と言ったところか。
 ただ、コイツらも恐らくはさっきのサニーやホイミのような、プレイヤーのゾンビ。
 俺が知らないってことは、十中八九、隣にいる玖渚のやつらなんだろう。
 このクエスト、受注者のPTにいる人間の死んだフレも出てくるのか。
 極悪極まりないな……。
 しかしこれじゃあ、どうも倒しにくい……。
 きっと玖渚だって同じだろう……。
 そう思いながら、玖渚へと視線を向ける。
 だが、その瞬間、思考が一瞬凍りつく。
 ……笑ってる!?
 嬉しそうな笑顔で、まるで待っていたデザートが出てきた子供みたいに……!?
 なんでだ……なんで、笑っていられる!?
 そう思っていた直後、玖渚が、目の前のゾンビ二人に対して、口を開けた。
「慧兄ィ! 宵姉! 久しぶり! 元気だった!?」
 ……!?
 今、玖渚、なんて言いやがった……!? 敵に、ただのAIに対して……!?
 そんな俺の考えを裏切るように、目の前の二人は、空ろな目で少しの間、こちらを見た後。
『おお、玖渚。 装備も大分よくなってきたみたいだな』
『へぇ、玖渚はレベルいくつに上がった?』
 なんて、それっぽい言葉を、放ち始めた。
 ……違う。
 さっきのサニーやホイミと違う!
 さっきのAIはランダムなログから抜き出して勝手に喋っていたが。
 コイツらは……!
「私はもう50! 凄いでしょ? 慧兄なんて、その装備じゃまだ低レベルなんじゃないの?
宵姉も、今の最前層でそれは話にならないよ」
 そう言いながら、二人へと近づいていく玖渚に。
 俺は思わず、手を伸ば
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