第一章
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オリーブの祝福
対立は続いている、しかもテロを交えた。
イスラエルとパレスチナはあくまで対立を続けていた、世界各国の和平への動きも中々進んでいない。そして当事者達もだった。
互いに憎み合いながらだ、こう言うのだった。
「あいつ等だけは許せるか」
「エルサレムは我々のものだ」
「ここは我々の土地だ」
「出て行くのはあいつ等だ」
「去らないなら皆殺しだ」
「やられたらやり返せだ」
どちらもこう言っていた、それでだった。
双方の政府にも強硬な意見が出ていた、それが国民達の支持を集め国民達も進んでテロを行う者がいた。
テロがテロを呼び憎しみが憎しみを呼ぶ、それはもうどうしようもない様に思われていた。その中において。
イスラエルからの留学生カテローゼ=ワイズマンはニューヨークに留学することになった、名前がドイツ系であるのは祖先がドイツに長い間住んでいたからだ。
何でもヒトラーの迫害を逃れてイタリアに行きそこからイスラエルに移住したらしい。代々金融業を営んでいてイスラエルでもそうだ。
祖先がドイツに長い間いただけあり長身で金髪碧眼だ、顔は長めで彫りが深い。睫毛は長くブロンドの髪を長く伸ばしている。唇は小さく紅だ。
その彼女がニューヨークに留学する前にだ、友人達にこう話した。
「ニューヨークでもテロがあったけれど」
「それでもね」
「ここよりはね」
「ええ、正直に言ってね」
カテローゼも兵役を務めていた、イスラエルでは女性でも兵役があるのだ。
それでだ、軍での経験からも溜息混じりに言うのだった。
「うんざりするわ」
「この国でのテロの多さはね」
「その酷さも」
「何時までこんなことが続くのかしら」
今は平和だ、だがそrでもだった。
祖国の現状にだ、こう言うのだった。
「一体」
「さてね。平和になろうとしてもね」
「すぐにテロが起こるから」
「今は戦争こそないけれどね」
「相変わらずよね」
テロに対立は続いていた、今もだ。
「それはね」
「どうしてもね」
「終わりそうにもないわね」
「あっちもやる気だし」
「こっち側もね」
イスラエルの方もだというのだ。
「やるつもりの人多いし」
「政治家にもいるし」
所謂強硬派だ、彼等はどちらかというとハト派の彼女達から見ればこう移った。今彼女達がコーヒーを飲んでいる喫茶店の前でもテロがあったということを思い出しながら話す。
「ちゃんとイスラエルのこと考えてくれているのならいいけれど」
「人気取りで煽ってるとな」
対立、それをだというのだ。
「大変なことになるからね」
「もうなってるからね」
テロが起こっている、それではなっていないとは言えない。
「だからね」
「煽
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