暁 〜小説投稿サイト〜
駄目親父としっかり娘の珍道中
第3部
芙蓉編
第53話 ジャンプは資源ごみだから無闇やたらに捨てるのは勿体無い!
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給されている刀を挿している。以外と様になっている格好だった。

「あれ? シグナムさん。どうしたんですか?」
「偶々市内の巡回をしていたところだ。此処は私の担当なんでな。で、妙な声を聞いて来て見たら貴様等と出くわしたと言う所だ」

 どうやら勤務中の様だ。流石は天下の真選組。町人達がのんべんだらりんと過ごしている間も真面目に勤務しているようだ。一部を除いては……だが。

「おぉっ、丁度良い所に!」

 そんなシグナムを見て銀時が手を叩いた。何かを閃いたようだ。
 軽い足取りで銀時がシグナムに近づく。

「シグナム、お前に頼みたい事がある。いや、これは最早お前にしか頼めない事だ」
「私にしか出来ない事……だと?」
「あぁ、俺達は今非常に困っている。手を貸して貰えないか」

 何時になくシリアスムードをかもし出して銀時がシグナムに頼み込んだ。その頼みを聞き、シグナムも断る気はなく快く引き受けてくれた。

「分かった。お前達にはこの町で暮らせるようにしてくれた恩がある。私に出来る事ならば協力しよう」
「助かったぜ。流石は烈火の将様だぜ」
「で、何をすれば良いんだ?」

 工房内に訪れたシグナムが銀時に尋ねた。それを聞いた銀時がシグナムにもわかるように簡潔に説明してくれた。

「とりあえず、今着ている服脱げ!」
「………は?」

 いきなりの発言に彼女の脳内は一瞬フリーズを起こし、再起動した途端その言動の意味を悟った。
 制服を脱ぐ、つまり白昼の町内で自分の体をさらせと言う事を意味する。

「何を言っているんだ貴様は?」
「いや、あれだよぉ。ちょっとお前のボディラインを見たいだけでさぁ、決してやましい気持ちはこれっぽっちもねぇから安心してくれよ」
「既にやましい気持ちが出まくってるだろうが!」
「いやいや、此処は天下のシグナムさんにしか出来ない事なんだよ。その魅惑のボディを見せて欲しいんだよなぁ俺としちゃぁよぉ」
「ふざけるな! 貴様白昼から堂々と子供の居る前で何寝ぼけた事を抜かしているんだ!」

 案の定断られてしまった。まぁ、あんな言い方で普通OKしてくれる輩など居る筈はないのだが。だが、それもこれも全てはこのからくりを高値で売る為の事。背に腹は変えられない。

「仕方ねぇ、おいじじい! 一丁頼むぜ」
「分ぁったよ。野郎共! 出て来い!」

 源外の合図を受け、工房の奥から無骨な腕が飛び出し、シグナムの手足を拘束し上空で吊り上げてしまった。

「な、何をする貴様等!」
「うし、今の内だじいさん! こいつをひん剥いて参考にしろぃ!」

 金に目の眩んだ銀時は何をしでかすか分からない。そしてそれが犯罪行為だと分かっていても目先の大金のせいで理性が吹き飛んでしまっていたのだ。

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