第3部
芙蓉編
第53話 ジャンプは資源ごみだから無闇やたらに捨てるのは勿体無い!
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。銀時ほど慌てはしなかったが、確かに食卓に生首っと言うのは些かいただけないシチュエーションだった。
「ねぇ神楽ちゃん。何でそれを置いてるの? 髪結床にあるマネキンなんて置いたって食べれないよ」
「違うアル。これはマネキンじゃないアル。これは卵割機アルよ」
「卵割機? これがぁ?」
言われるがままに神楽が見せた生首をなのはは繁々と眺める。見れば見る程唯の生首でしかない。こんな生首の何処に卵割り機の機能があるのだろうか?
「何が卵割り機だ! そんな生首の卵割り気を使う位なら波○さんが買って来た卵割り機を使った方が遥かにマシだろうが!」
因みにどこぞの町に在住している永遠年を取らない一家にて、全く同名の機械があったようだが形状は全く違っている。
まぁ、どちらにしても余り使い道はないと言うのは同じなのだが。
「二人共、想像してみてヨ。卵を見るとついつい人の頭で割りたくなって来ないアルか? こう、アニメみたいにおでこでぶつけて卵を割る。そう言うシチュエーションに憧れた事って無いアルかぁ?」
「あ、あるある! 私もやってみたいなぁって思ってたけど中々出来ないんだよねぇあれ」
神楽の言い分に納得したのかなのはがうんうんと頭を上下に振って頷いていた。そんな二人のやり取りを見て銀時は不安を覚えたのか顔を手で覆って深い溜息をついていた。
どんどんなのはがやばい方向へ導かれていく気がしてならないのだ。まぁ、回りに居るのが殆ど馬鹿で変態な奴らしか居ないのだから当然と言えば当然なのだが。
「で、具体的にどうやって使うんだよ? まさか口で割らせるって訳じゃねぇよな?」
「簡単ね、それはこうやって額に卵を叩きつければ良いだけアル。こんな具合にぃ!」
言った直後、神楽は持っていた卵を主室に生首へと叩き付けた。無論、そんな事をすれば殻は粉々になり中の白身と黄身がグチャグチャに混ざり合って生首の髪と顔に付着し、そのまま生首は床にゴロゴロと転がってしまった。
やっぱり、この卵割り機も全然使えない。そう断言出来る光景であった。
「いや、要らねぇだろこんな物! あったって邪魔なだけだ! すぐ元あった場所に戻して来い! こんなのが家ん中にあったら絶対何か面倒毎に巻き込まれるだろうが!」
「嫌アル、あれは私の卵割り機アル! 誰にも使わせないネ!」
「馬鹿だろお前! 果てしなく馬鹿だろ! とにかくあんな物は捨てて来るに限るんだよ! どうせ禄でもない物に決まってるんだ!」
銀時の予想ではこの生首はきっとまたはた面倒な厄介事を持って来るに違いない。そうなる前にさっさと処分してしまった方が吉だ。
そう判断した銀時であったが、生憎にも神楽がその生首を卵割り機などと呼称し、置いておきたがる有様だった。こうなれば是が非で
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