暁 〜小説投稿サイト〜
トゥルース・サクリファイス
1
[3/4]

[1] [9] 最後 最初 [2]次話

 「はい」


 「・・・ロズミアではないな?」


 中年の男性の声がする。
 ・・・誰だ?
 叔父・・・か・・・?


 「俺は・・・探偵だ。名前はハイエスト」


 一応偽名と偽りの職業を名乗っておく。


 「お前のことはどうでもいい。それより、ロズミアはどうした?」


 「先ず、おたくのことを名乗ってもらおうか。そういうのは礼儀にかけると思うからな」


 「ふん!まあ、いいだろう。名前はフルユエンス。職業は医者だ。ウイルス系が専門だ」


 「ロズミアの主治医ってところか?」


 「まあ、元だがな。今はウエストハイドシティというところにいる」


 「で、そのお医者さんが何の用だ?」


 「・・・ロズミアを出してくれ。お前では手に負えん」


 「・・・死んだよ。毒物で逝った」


 「・・・ロズミアに託されたか?」


 「・・・伝言なら」


 「なら、その事件のすべてを話そう。ウエストハイドシティというところに来てくれ。話はそれからする」


 「は?え、っちょ!・・・切れた」


 なんなんだ?
 フルユエンスだと?
 ふざけた名前だ。どうせ偽名だろう。


 だが、とりあえず行く価値はあるだろう。


 目的はできた。
 あとは、そこに行くだけだ。


 −現在−


 「・・・ついたか」


 ついたのは寂れた感じの町。
 村の前にはアーチ状になった錆びた看板が立っている。
 ・・・見るかに田舎の村だな。


 それに、地図にも載っていないような程だ。


 「・・・おい、よそ者」


 「ん?住人か?聞きたいことが・・・」


 「帰れ」


 そう言って、ショットガンを向けてくる。


 「おいおいおい・・・落ち着けって・・・俺はすぐに帰る・・・ただ、ちょっと人に会いに来ただけだ・・・」


 「・・・会いたいやつをいいな」


 「医者のフルユエンスってやつだ」


 「・・・ああ、あいつか。早く行け。あいつの場所ならすぐにわかる。オー精神病院ってところだ」


 「ありがとう」


 「・・・ッチ、はやく行け」


 感じ悪いな・・・。
 だが、そういう風の村なんだろう。


 そう言うたぐいの村はたくさんあると聞いている。
 ましてや、こんなド田舎だ。
 まあ、わかる気がする。


 「あった・・・。オー精神病院・・・ここだな・・・」


 見た感じ寂れたような病院。
 看板の金属も錆びていて、壁の木材も所々朽ちている。
 穴も開いていて・・・およそ病院と呼べるような清潔な
[1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ