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lineage もうひとつの物語
オーレン戦役
氷の女王
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ハイネ、オーレンの部隊が去ったあとの広場にテレポートにより現れたエレナとアーニャ。
枯渇した魔力の回復をしたアーニャは顔色が戻りいつもの様子を取り戻していた。

「アレンはどっちかわかる?」

「わかるわけないでしょ。でもアレン君なら顔見知りのケント部隊の方に行くと思うけど?」

「たしかに。イスマイルに見られてたら強制連行されてそうだしね」

エレナは頷き西門へ移動しようとアーニャと目線を交わしたときだった。

「こっちにも人を!」

出入り口の無い負傷者がいる東からの声。
エレナ、アーニャは訝しながらも東へと走り出した。



西門、南門の攻防はバジリスクの参戦により圧倒的有利に進んでいた。

「たまげたね。バジリスクを引っ張り出すとは」

キャスタはバジリスクとは離れていたがその頼もしさは伝わってきていた。

「この短時間でたいしたもんだ!」

テイミングモンスターの難しさを知るレミジオ達ウィザードにとっては驚愕だったに違いない。
その分キャスタ以上に頼もしさを感じているだろう。
丸太のような太い尾で叩き飛ばし力強い足で踏み潰す。
ブレスを吐いて動きを封じれば強靭な顎で噛み付いていく。
バジリスクが動く度にゾンビが動かなくなる。
やつらにとっても脅威となったのかバジリスクを倒そうと向かっていくのを叩き斬っていくだけでいいのだ。
それまでの戦闘を思えばキャスタ達前衛にとって味気無いかもしれないが忠実に一体ずつ仕留めるのみである。
それまで戦士とペアを組んでいたウィザード達は数人同時にファイアーボールを唱え一気に焼き付くしていく方針に変わった。
それの効果は絶大なもので順調にゾンビの数を減らすことに成功し魔力に余裕も出てきたようだ。

「畳み掛けるぞ!」

イスマイルの号令に答えるようにキャスタはゾンビの群へ飛び込み愛剣であるシルバーロングソードを振るい次々と倒していく。
それに負けじと他の戦士達も飛び込みウィザード達は補助魔法を中心に各個撃破へと切り替えた。
それは南門でも同じである。
オーレン、ハイネの部隊到着で拮抗していた戦闘は終息に向かって加速していった。




東の野営病院の場所へ走るアーニャ達は村を囲う塀の一部が損壊しているのに気が付き小規模ながら戦闘しているのが確認できた。
前衛は一人しかおらず残りは治療に当たっていた初級のウィザードだろう。
唯一の前衛である剣士は敵の攻撃を捌くのがやっとといった様子でウィザード達は初級魔法で援護しているものの殆ど効果が感じられない。
塀の決壊部分が小さく大量に雪崩れ込んでこれないのが不幸中の幸いというところだろうか。

「アーニャ先に!」

エレナはそう伝えると立ち止まり弓を構える。
いつ狙いを定め
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