暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第二十二話
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ークイフリート》!!奴らを、殺せぇぇェェェッ!!」

 絶叫するオウエン。髪が振り乱され、狂喜に彩られたその顔が明らかになる。どこかカタの外れた、狂人の表情であった。その右顔は黒いマスクに覆われている。しかしそのマスクに書かれた表情は、笑顔ではなく、泣き顔だった。

『グォォォォォ――――……ン』

 真紅の魔法陣から出現したのは、赤と黄金の鎧をまとった聖巨兵。ラーヴェイの《イフリート》を大きく凌駕するサイズのそれこそが、《火の六門神》カテゴリ最強の《ギア》、《アークイフリート・ネオ》。

 体中に備えられた、どこか蒸気機関車を思わせる機関から、黄金の炎がまき散らされる。特に背中のスラスターから延びる炎は、不死鳥(フェニックス)の翼を思い起こさせた。

「行くぞ!総員戦闘準備!!」
「「了解!!」」
 
 ラーヴェイの声に合わせて、各々の武器を抜く。セモンも獲得した《冥刀》、《雪牙律双(せつがりっそう)》を構える。武器の使い方自体は、かつてALOでシャノンに与えられたバグ武器、《救世天薙剣(メサイエイジ・ヘブンリィ)》と同じだ。だが、決定的に違うのはその内包するエネルギー量。シャノンの組み立てたデータとは比べ物にならないほどの《情報圧》が、《冥刀》の中から押し寄せてくる。

「……頼むぞ」

 セモンが呟くと、それに答えるように刀身がきらり、と光った。

「セモン、カズ、コクト!攻撃だ!!ハクガ、リーリュウ!支援頼む!」

 黄金のゴーレム、《イフリート》に乗ったラーヴェイが指示を出す。零との戦いのときはあれほど大きく見えた《イフリート》だが、《アーク(A)イフリート(E)ネオ(N)》の前では子どもほどの大きさしかないように見えてしまう。それほどまでに、《六王神》の操る聖巨兵は巨大だった。

「はらりはらりとまゐおりる、そははるよぶあはゆきぞ――――《冥刀・(イテツキ)》、《解放(アンバイト)》!!」

 コクトの刀が、ガシャン!!という音と共に氷の刀身を形成する。彼の《ギア》である《冥刀》、《(イテツキ)》の《解放》能力だ。切れ味は普段の倍近く。

「おっしゃぁ!久々の師匠との共闘だぜ!!来い、《ノートゥング》!!」

 やる気満々のカズが、虚空からカッターのような刀身の大剣をひき出す。カズが誇る《ギア》、《ノートゥング》の能力は、《再生する刃》。刃が折れても復活する。それだけでなく、《ノートゥング》は『水を切る』という本来ならば有り得ない能力も保有している。一時的な《次元断》を起こせるのだ。

「お願いしますよ、《ヘルメス》!《セレーネ》!」

 ハクガの描いた模様に呼応し、彼の足に翼をもった靴(ウイングブーツ)……《ヘルメス》が装着される。機動力を上げたハクガは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ