DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第二十二話
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ークイフリート》!!奴らを、殺せぇぇェェェッ!!」
絶叫するオウエン。髪が振り乱され、狂喜に彩られたその顔が明らかになる。どこかカタの外れた、狂人の表情であった。その右顔は黒いマスクに覆われている。しかしそのマスクに書かれた表情は、笑顔ではなく、泣き顔だった。
『グォォォォォ――――……ン』
真紅の魔法陣から出現したのは、赤と黄金の鎧をまとった聖巨兵。ラーヴェイの《イフリート》を大きく凌駕するサイズのそれこそが、《火の六門神》カテゴリ最強の《ギア》、《アークイフリート・ネオ》。
体中に備えられた、どこか蒸気機関車を思わせる機関から、黄金の炎がまき散らされる。特に背中のスラスターから延びる炎は、不死鳥の翼を思い起こさせた。
「行くぞ!総員戦闘準備!!」
「「了解!!」」
ラーヴェイの声に合わせて、各々の武器を抜く。セモンも獲得した《冥刀》、《雪牙律双》を構える。武器の使い方自体は、かつてALOでシャノンに与えられたバグ武器、《救世天薙剣》と同じだ。だが、決定的に違うのはその内包するエネルギー量。シャノンの組み立てたデータとは比べ物にならないほどの《情報圧》が、《冥刀》の中から押し寄せてくる。
「……頼むぞ」
セモンが呟くと、それに答えるように刀身がきらり、と光った。
「セモン、カズ、コクト!攻撃だ!!ハクガ、リーリュウ!支援頼む!」
黄金のゴーレム、《イフリート》に乗ったラーヴェイが指示を出す。零との戦いのときはあれほど大きく見えた《イフリート》だが、《アークイフリート・ネオ》の前では子どもほどの大きさしかないように見えてしまう。それほどまでに、《六王神》の操る聖巨兵は巨大だった。
「はらりはらりとまゐおりる、そははるよぶあはゆきぞ――――《冥刀・凍》、《解放》!!」
コクトの刀が、ガシャン!!という音と共に氷の刀身を形成する。彼の《ギア》である《冥刀》、《凍》の《解放》能力だ。切れ味は普段の倍近く。
「おっしゃぁ!久々の師匠との共闘だぜ!!来い、《ノートゥング》!!」
やる気満々のカズが、虚空からカッターのような刀身の大剣をひき出す。カズが誇る《ギア》、《ノートゥング》の能力は、《再生する刃》。刃が折れても復活する。それだけでなく、《ノートゥング》は『水を切る』という本来ならば有り得ない能力も保有している。一時的な《次元断》を起こせるのだ。
「お願いしますよ、《ヘルメス》!《セレーネ》!」
ハクガの描いた模様に呼応し、彼の足に翼をもった靴……《ヘルメス》が装着される。機動力を上げたハクガは
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