スーパーロボット大戦OG外伝
0570話
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「そうか。それを理解したのならこのままとっとと消えてくれると助かるんだがな。これ以上弱い者苛めはしたくないんでな」
「ほう、私を弱い者、と?」
若干低くなる声。……ただでさえ高いプライドを持つシュウを傷つけたか? そうも思うが、どのみち冷静なままのシュウと戦うよりは、少しでも頭に血が昇ってくれれば判断を誤る可能性も出て来るだろう。……もっとも元々が冷静沈着なシュウだし、こんな挑発にそうそう乗ってくるとは思えないが。それでもやらないよりはマシな筈。
そう判断し、口元に嘲りの笑みを浮かべから口を開く。
「そうだろう? 今のニーズヘッグとネオ・グランゾンの姿が、そのまま俺とお前の力量の差を表していると思わないか?」
「……いいでしょう。そこまで言うのなら、私も本気を出しましょう」
やはり出て来るか、縮退砲。だが、メガ・バスターキャノンの一撃で殺しきれなかった以上は、それは既に覚悟の上。後は精々シュウを挑発して頭に血を昇らせるか、あるいはヴォルクルスに操られているシュウをそのプライドの高さ故に何とか抗って貰うか。
「本気……ねぇ。それは、無傷に近いニーズヘッグと、結構なダメージを受けているネオ・グランゾンという、今の状況を覆せる程の代物なのか?」
まぁ、物が物だけにこの程度の状況ならあっさりと覆せるのだろうが。……当たれば、だがな。
「ええ、問題ありませんよ。この程度の状況はあっさりと覆せるでしょう。……『縮退砲』の封印を解きます。さぁ、このネオ・グランゾンの前にその命を差し出しなさい」
「へぇ、縮退砲ねぇ。また随分と物騒な切り札を持っていたらしいが……何も、切り札を隠しているのが自分だけだと思うなよ? 俺にだって隠し札の1枚や2枚は当然持っている」
そんな俺の言葉に、笑みを浮かべつつ首を振るシュウ。
「縮退砲の封印を解いた以上、幾ら貴方がアクセル・アルマーであろうとも私に勝てる見込みはありません。これは不変の真理です」
「さっき、同じような事を言っていた奴がいたな。そいつも結局は俺に殺されたが……その辺はどう思う?」
「……確かに色々な意味で貴方はイレギュラー過ぎるというのは認めましょう。実際、ただの1部隊でしかない貴方達がどうやってそこまでの機体を作りあげたのか……その辺は興味深いところでもあります。しかし……」
そこで言葉を止めて目を瞑るシュウ。そして、同時に背筋に冷たい氷を入れられたかのような、ゾクリとした感覚を覚える。
そして再び目を開けた時には、底知れぬ威圧感が映像モニタ越しにでも感知出来た。
「もはや我々の間に言葉は不要です。全てに終止符を打ちましょう」
こうして、バルトール事件から始まったOG外伝の終局の幕が開かれる事になる。
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